70超えの両親が子犬を飼い始めてしまった複雑な思い
アラ70歳の両親が
子犬を飼いだしてしまった。
一般的に子犬が家族に迎えられると
笑顔が満ち溢れて楽しい印象になるのだろう。
しかしながら
わたしの顔色は
曇りっぱなしだ。
複雑な心境を
整理しながらnoteにまとめてみる。
背景
私の父は72歳、母親はもうすぐ70歳。
完全に高齢者だ。
私たち家族は
2匹の柴犬を飼ってきた。
初代の柴犬は、私が幼い頃
2代目はわたしが中学生の頃から飼い始めて
3年ほど前に18歳くらいで亡くなった。
それ以後、両親の年齢も年齢なので
動物は飼わないものだと思っていた。
それに父親は養蜂業や家庭菜園で収入を得ており
そちらで残りの人生を楽しんでいくのだと思っていた。
犬を飼いたいという願望は持ちつつも
両親は実際に犬を飼うことはないだろうと
私は冗談半分に
「もう飼うならラストチャンスだから
さっさと飼った方がいい」
と、今年4月くらいに無責任な言葉を発していた。
そのまさかだったが
なんとゴールデンウィーク中に
柴犬の子犬を、近所のブリーダーから購入していた。
しかも飼い始めてから
数週間経ってからの事後報告であったので、
私は相当驚いた。
そんなこんなで
複雑な思いを抱きながらも
子犬に早く会いたいと思い
急遽、実家へ帰ることにした。
ここからは実際に子犬に会ってみての
複雑な心境を3つシェアする。
1. 子犬の可愛いさと実際の世話の大変さのギャップに萎える
まず一つは、率直に子犬は可愛いが
イメージしていた子犬像と離れていた。
例えば道端に落ちている小石を
すぐ飲み込んでしまうのには驚いた。
子犬はよくやってしまう行動らしい。
体重は5キロくらいと軽いが
散歩中のリードを引く力はそこそこ強くて
あちこち気を散らしながら歩いているため
せわしなく散歩する結果になっている。
私は現在、不妊治療をしている。
実際に人間の子供を育てることを考えると
さらに犬よりも困難が多いのだろうと思ってしまい
子犬の世話と重ねてしまい気が重くなった。
とは言いつつも
この世に生まれてから、まだ6か月の子犬なので
世の中全てが新鮮なんだろうなと
微笑ましくも思う。
2. 両親の老化を、まざまざと感じる
子犬を迎い入れる一連のプロセスに
両親の老化を如実に感じる。
子犬を70歳を超えて迎え入れるという判断も
一種の判断力の衰えだと感じざるを得ない。
仮に子犬が先代の犬と同じく
20歳近くまで生きたとしたら
両親は90歳近くになる。
自分たちの介護と犬の介護が
重なってしまう可能性が十分すぎるくらいある。
犬を飼うことに対して
もっと慎重に考えるべきだと思っている。
(そういう意味では、背中を押す
安易な言葉をかけてしまったことに後悔している)
両親と会話をしていて
特にここ5年間くらいから、徐々に
理解力が劣っていると感じることがある。
五感の衰えも顕著で
実家に帰ると家全体がホコリっぽく感じる。
視覚が衰えて見えていないのだろう。
死が近い両親にとって、少ない希望を安易に手を出した感
70歳代になると、身近な人の死が
日常になる。
両親の親は
全員亡くなっているし
近しい友人も亡くなっているようだ。
娘は結婚したものの
近くには居なく、孫もいない。
新しい生命を感じる機会がなく
死に近い現状を手っ取り早く打破するには
やはり、ペットに手を出すことなのだろう。
前述したとおり、判断力の衰えは否めないけど
子犬にすがりたい思いは分からなくもない。
3. 義母の存在
最後に複雑な気持ちになる原因は
義母の存在である。
夫の母親は動物に対する愛情が非常に深く
保護猫を多頭飼いしている。
動物の育て方に対する考え方が
まるで私の両親と大きく異なる。
義母は
「無責任に飼い始めて、
最後まで面倒を見れないのは良くない」
という考え方を持っており
義父が犬を飼いたいと言っているが
60歳代であるものの
断固として飼わない方針でいる。
(夫が学生の頃は犬を飼っていた)
👆猫(ドン引き)エピソード
それに対して、私の両親は
ペットは家族ではあるものの
人間より一段下の扱いである。
このような違いから、義理母に
子犬を迎え入れた話をするものなら
自分の正当性を主張するのは自明なので
話題にするのは控えようと思っている。
ペットリテラシーは
家庭環境・収入・価値観で違いすぎるため
人との分断を生む
一つの宗教的な要素だと捉えている。
むすびに
わたしは考えすぎかもしれない。
実際、子犬の世話をする親族は
近くにいるため
いざとなったら何とかなる。
今回の現象を教訓とするなら
①
自分が70歳で身近に死が多い中
添い遂げられるか分からない命を
手っ取り早くお金で解決せずに
自分の趣味や家族の関係性で
カバーする。
②
年齢に不安を持つ前に
人生でやり残したことはないか
後悔のないように生きる。
この2つかな。
とにかく子犬が
すくすくと大自然の中で
健やかに育ってほしい。
でも、なぜか顔色が曇ってしまう。
それをnoteにぼやいてみた。
最後までありがとうございました。