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「暴力を許さない」という大前提を許さない。

安倍元首相を銃撃した山上容疑者が起訴された。翌日の社説では、

読売「どんな理由でも暴力許されぬ」
朝日「暴力は民主社会の最大の敵」
毎日「いかなる事情があっても人命を奪うことは許されない」

と綴られた。そんな中、東京新聞には断定的に批判する表現はなく、好感が持てた。
また、岸田首相は事件当日「蛮行は決して許さない」と強く非難している。

しかしながら、社会に強い影響を持つ首相と新聞による暴力に対する非難は、国民の声を代表するものではなく、あくまでも国会議員や新聞記者という職務上、そういう立場だということに過ぎないことを誤解してはならない。

私は公認心理師である。人の心に寄り添う上で
「カウンセリングマインド」というものがあり「受容」「傾聴」「共感」を旨とする。まずは先入観を排除して接することが良いとされる。

社会に強い影響力を持つ国会議員や新聞記者が、最初から断定的に批判した上でこの事件を取り上げることが、私には許せない。まず結論から入ること自体、この事件を軽んじている。もっと謙虚な姿勢で、事件と向き合って欲しいし、私は向き合いたい。

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