最近のモスクワ 2021年9月
9月1日は、知識の日。ロシア連邦では、入学式が行われます。
家の前の小中高校では、このように入学式をしていましたが、風船も飛ばさず、例年に比べると短時間で終わり、人も少なかった印象です。詳しく分かりませんが、コロナの影響で簡素化するようにという通達があったかもしれません。
2004年には、入学式の時にベスラン学校占拠事件が起こり、たくさんの犠牲者が出ました。あれから17年。事件がなければ成人していたであろう子供たちのことを思うと、目頭が熱くなりました。モスクワ市内にも慰霊碑があります。
2021年9月は、晴れた日が少なくて、雨が降って、寒い日が多かったなあという印象です。
雨上がりの晴れ間に散歩をした日もありました。
虹も見えました。
別の日には別の道を散歩し、プロコフィエフの晩年の家博物館前の銅像を見たり、
チェーホフの銅像を見たりしました。
そして、8月にナチュラシベリカに立ち寄った時に、割引の仕方や店頭に並ぶ商品が在庫処分のように感じて、つぶれるかもと思いましたが、予想は当たり、9月にお店の前を通った時は、閉店していました。
最近になって、ナチュラ・シベリカのシャンプーが私の髪にあうことを知り、買おうとしていた矢先の閉店だったので、近所のお店にあるシャンプーを買い占めようと思いました。
ところが、我が家の近所のロシア人にとって、ナチュラシベリカが閉店したことを知っている人が少ないのか、在庫がたくさんあり、全部買うと使用期限内に使いきれないと思い、使用期限内に使いきれる分だけ買い込みました。
ロシア旅行時にナチュラシベリカに行こうと思っていた人にはとても悲しいお知らせです。
そして、モスクワの日。
ノルシュテインさんの80歳記念のトロイカカードも発売されました。
モスクワ市内に数軒ある日本料理レストランの「いちばんぼし」。
ソーシャルディスタンスをしっかり守って営業中です。前の人が食べ終わると、消毒する担当の人が出てきて、消毒をしてから、次の人を案内するので、安心です。
親子丼ランチは、399ルーブル(約600円)で食べることができます。旅行中に和食が恋しくなる人は、「いちばんぼし」はおすすめです。な~んちゃって和食ではなく、日本人経営者による本当の和食で、おいしいです。
私が行ったときは、日本人は私だけで、現地の人で、満席でした。現地の人に愛されているお店なので、モスクワ市長の愚策の3週間のQRコードにも負けずに営業しています。
花のイベントをしているので、花のアーチがモスクワ市内のあちこちにあります。
そして、日が暮れるのが早くなったので、イルミネーションやライトアップも素敵になってきました。
ボリショイ劇場です。座席数を制限してですが、9月から新シーズンも始まりました。
夕暮れ時の教会と鐘の音もなかなかいいです。
ロシア帝国時代は、もっとたくさんの教会がありましたが、ソビエト時代にだいぶなくなりました。それでも、中心部は教会がたくさんあるので、鐘の音をたくさん聴くことができます。
チャイコフスキー、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ、ラフマニノフ、スヴィリードフなどが、曲の中にロシア正教の鐘の音をたくさん取り入れているので、教会の鐘の音が聴こえると、作曲家たちもこういう音を聴いて生活していたのだなあと感慨深くなります。
ヨーロッパの路地裏のような道もあり、
何と言っても、イルミネーションがきれいな時期になりました。これから、年末年始に向けて暗くなってからの散歩も楽しい時期になります。
日本では中秋の名月がきれいに見えたようですが、モスクワは安定の雨でした。半月の頃にきれいに見えた日がありました。
モスクワで月を見ることは年に数回しかないので、平安時代の頃から続く日本独自の文化だなあとしみじみと思います。
そして、気になるコロナですが、9月30日現在のモスクワの感染者数は、3,998人、ロシア連邦の感染者数は23,888人。9月になって学校が始まり、大人もバケーションから帰ってきたりして、暖房もつく時期なので、感染者の数は予想通り増えています。そして、死者数も増えています。
それでも、道行く人は、ノーマスク、ノーディスタンスで、ゆったりと今を楽しんでいます。冬場は、屋外でマスクをつけていると凍傷になるので、今後も屋外でマスクをつけることはないでしょう。とにかく、今を楽しむモスクワの人々。精神的にゆったりできます。
2021年9月のモスクワの様子でした。