フェドセーエフ指揮のスヴィリードフの「吹雪」
スヴィリードフの映画音楽でもお知らせしたように、プーシキンのベールキン物語の中の「吹雪」の映画音楽をスヴィリードフは作った。
映画はこちらから。
これは、1964年の映画なので、指揮者も演奏者も違う。
2013年7月に夫からもらった楽譜の中に、「吹雪」の曲が7曲あった。もとはオーケストラの曲をピアノにアレンジしたものだった。
その中の、「トロイカ」が気に入った。映画では、オープニングに流れる曲である。
すぐに音楽を聴きたくなった私は、国会図書館へ行った。しかし、「吹雪」のレコードはなかった。
そして、ロシア連邦の本やCDを取り扱っている神保町のナウカ・ジャパンに行った。そこで、本当に偶然「吹雪」のCDを買うことができた。
当時は、パソコンを持っていなかった私だから、次のロシア旅行ですぐに、この映画のDVDを買って帰国した。
今は、ロシア連邦の映画や音楽をこうやってネットで見られるから本当に便利になったと思う。
フェドセーエフさんは、スヴィリードフから直接演奏の指示を受けていたし、交流もあった人である。
今回は、フェドセーエフさん指揮で、チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(旧モスクワ放送交響楽団)の演奏の動画を紹介する。
フェドセーエフさんが率いるチャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラのアンコールでは、「吹雪」からワルツ(エコー)を演奏することがあるため、日本でもワルツは少し知られるようになってきていると思う。
まずは、1990年の演奏。ソビエト時代の演奏である。
2005年の演奏。スヴィリードフ生誕90年の時のコンサート映像。
2015年の演奏。スヴィリードフ生誕100年の時の演奏。こちらは、無料だが、メールアドレスなどを登録しないと見られない。しかし、一度登録すると、モスクワ市内で行われている他の演奏会のビデオや、場合によってはライブ映像も見ることができる。
17分くらいから「吹雪」が始まる。
モスクワに住んでから、どうしても「吹雪」を全曲聴きたかったから、コンサートに行った。
2019年9月、モスクワ音楽院の大ホールで聴いた。
モスクワ音楽院の楽屋を知っているから、終演後は、楽屋へ行き、フェドセーエフさんとお話もしてきた。
コロナがなければ、2020年6月のスヴィリードフのコンサートも聴きに行く予定だった。
そして、2020年8月に私が好きなこのコンマスが61歳という若さで亡くなった。もう生であの演奏を聴くことはできないが、こうやって録音で聴くことができる。そして、このコンマスは、スヴィリードフの名の音楽学校の卒業生だった。
私は、「吹雪」の映画を見たことがあるから、音楽を聴いているだけで、映画の情景が目に浮かんでくる。