毎年恒例 ВНЖの居住確認
昨年は、緊急帰国前に慌てて、ВНЖの居住確認報告を警察でしました。
ВНЖというのは、居住許可のことであり、私が取得した時から無期限になったため、永住権みたいなものです。
ВНЖの発行日から2か月以内に、警察で「住んでいますよ。」「住むための経済力がありますよ。」というのを報告します。
2か月以内という期限を過ぎると罰金になったり、何回か期限を過ぎると永住権を取り消されたりするので、1年に1回忘れてはいけない義務です。
1年前、本当は、もう少し先に確認報告をする予定でしたが、日本へ一時帰国することになり、いつ戻ってくるか未定だったため、出国前に慌てて手続きに行きました。
警察に向かって歩いているときに、前に行くおばあちゃんの姿が印象に残りました。一瞬で、この人は、ウクライナ東部から逃げてきた人だと分かりました。着ているもの(着の身着のまま逃げてきたという感じ)というか、態度というか。若い女性と一緒に歩いていました。
警察の中に入り、順番待ちの最後の人は誰というと、先ほど前を歩いていたおばあちゃんが私の前でした。
1年前は、ウクライナ東部からロシアへ避難し、そのままロシア国籍を希望する人が殺到していました。ウクライナから避難してきた人たちは、特例で、15日間ロシアに滞在すれば、ロシア国籍をとれるという物でした。
そして、私の前にはそういうおばあちゃんが並んでいました。若い女性はお孫さんで、国籍変更は初めてのことで、並びながらいろんな人に質問していました。おばあちゃんは、静かに座っています。国籍変更は警察ではなく、移民局だよなあと思いつつ、いろんな人に訊き、ネットで電話番号を調べ、移民局へ電話をし、やはり警察でなく移民局だと分かったら、帰っていきました。
そんな感じで、例年通り報告する人もいれば、ウクライナ東部からの避難民のこともあり、警察はいつもより混んでいました。
何人くらい並んでいるかな?と確認しつつ、並んでいると、警察の職員が「予約がないと、受け付けない。」とわめき散らして廊下を歩いていきました。
パンデミックの最中は予約が確かに必要だったけれども、今は必要ないと言われたのに、どういうこと?もしできなかったら、永住権がなくなると思いつつドキドキしました。当然、他に並んでいる人たちもざわつきました。
慌てて、サイトで予約しようとする人もいたくらいです。
わめき散らした職員ですが、私と夫のことは覚えているので、「あなたたちの手続きはするから」とささやいてくれたので、ほっとしました。
行列が長かったので、「予約が必要」と言って、少し退散するのを狙ったようです。
あと3人で私たちだというときに、急に「並んでいた」という人があらわれました。まあ、こういうことはよくあります。私たちがついたときから室内にいた人だから、どこで入ろうといいけれども、私たちの少し前の人は、順番が変わるから、そこでまた順番を確認しました。
そんな感じで私たちの番になりました。
必要書類を出し、「これはいらない」と返されたり、「記入場所が違うから、ここに書いて」と言われたりしつつも書類が受理され、ひとまず安心して出国しました。
あれから、1年。今年も居住確認の時期になりました。
最初に行こうと思っていた日は、夫が風邪をひき、外出停止になり、必要書類を準備できなかったため、2週間後になりました。
2週間後に用意して出かけました。警察に着くと、「誰が最後?」と訊き、待ちました。私たちの後に、誰も来なくて、抜かされる心配がないので、安心して待てました。
逆に、ロシア人の国内パスポートの方が混んでいて、永住権を持っている外国人は、少ないと思いました。いまだにロシアに残っている外国人って、それなりの人だと思うので、マナーもよく、ずるをして割り込んだり、書類の準備不足で慌てて書いたりする人もいませんでした。
私たちの番になったら、「あなたたちのことは覚えているわよ。いつもこっちの提出物が大丈夫だから。ここは、書くところが違うから、ここに書いて。」と言われました。そういえば、去年もそういわれたのを思い出し、来年は忘れないようにメモしました。
今回、ロシアを離れた期間があったので、無事に終わるか少し心配でしたが、大丈夫でした。
これで、また1年モスクワに住むことができます。
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