モスクワに住んでからのスヴィリードフとの出会い
前回まではこちらに。
モスクワに住み始めた月の終わりに、ロシア最大級の本屋さんのドーム・クニーギに行く機会があった。ここで、なんとなく、音楽コーナーに立ち寄ったら、スヴィリードフの日記の本を見つけた。かなり高かったが、ある時に買うのが鉄則のロシアなので、迷わず購入した。
読んでいると、スヴィリードフはかなりの読書家であることが分かった。スヴィリードフについて調べているのに、他のことも調べる必要が出てくるほど。
そして、レーニン国立図書館になら、スヴィリードフに関する資料があるだろうと思い、音楽専門の図書室に行って調べてみた。
また、楽譜屋さんの古本で、合唱曲に関する本も見つけた。
そして、最大の奇跡は、スヴィリードフの家のプレートの除幕式。
この奇跡は今でも大きい。ロシア語がペラペラなら、周りをよく観察せずにべらべらしゃべって終わりだったと思うが、私が片言ロシア語なので、誰と話そうかとじっくり観察したのが、功を奏したようだ。
この除幕式の翌日は、別の講演会で偶然会った人も除幕式に参加し、スヴィリードフの親せきと付き合いがあるという人だった。そして、スヴィリードフに関する資料をすぐに送ってくださった。ロシア人ってこういうところが好き。
この除幕式で出会った女性がスヴィリードフの音楽学校の校長先生で、12月のスヴィリードフの誕生日付近のフェスティバルに来てと声をかけてくださった。
遠いのだが、出かけたら、そのときの講演会と公開レッスンでまたまたスヴィリードフについて知ることができた。
歌曲の公開レッスンだったが、スヴィリードフのある曲は、ロシア正教の鐘の音が使われていることに気づいた。ラフマニノフが「鐘」という曲を作り、ロシア正教の鐘の音を音楽にしているのは有名な話だが、スヴィリードフもそうだったことを知った。他にも、チャイコフスキー、リムスキー・コルサコフ、ムソルグスキーもロシア正教の鐘の音を音楽に取り入れている。
この時の公開レッスンの先生は、スヴィリードフと交流のあった方だから、スヴィリードフのピアノ曲をレッスンしていただけるのなら、この方にお願いしたいと思った。
その講演会の時に、少し見たのがこちらの番組だった。
モスクワに住んでからもスヴィリードフに関する情報は次々と集まってくるが、自分でもびっくりした出来事があった。それは、また別記事に書く。