魔法の言葉「知らんけど」
大阪の街は良い意味で人との距離が近い。
タクシーの運ちゃんはよく喋る人が多いし、信号待ちではよくおば様に話しかけられる。スーパーのレジではご近所情報を教えてくれるし、ご飯屋さんのコスパは異常だ。私のお世話になった定食屋はベテラン夫婦が営んでおり毎回おまけを付けてくれた。
人としての温度がサーモグラフィのように見えたなら、きっと大阪の人は東京に比べて赤く映るんじゃないかと思う。
所縁のない場所にポツンと1人で移り住んだ私が不自由なく暮らすことが出来たのは人の温かさ故だったと思う。
人と人の距離感が遠い令和の時代に、他人さえ温かく迎え、袖摺れに触れ合える人は豊かだ。
かといって意外とあっさりしているのも後腐れ無くて良い。ここまで優しくしておいてそんなにあっさり突き放すのか、と笑っちゃう時だってある。でもそれがまた心地良い。
私は彼らの言う「知らんけど。」がとてつもなく好きだ。
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