映画鑑賞 『ロスト・ハイウェイ』
お正月はテレビでも沢山映画を放送するので、楽しみな今日この頃です。
さて、先日『エレファント・マン』を見て感銘した僕ですが、その監督であるデヴィッド・リンチに興味を持ち、鑑賞したのがこちら。
ロスト・ハイウェイ 1997 監督 デヴィッド・リンチ
本作の感想を一言でいうと、
「い、入れ替わってるーー!!」
です。『君の名は。』もビックリの主人公の入れ替わり方をします。
この作品、時系列が複雑で、混乱します。タランティーノ監督の作品とクリストファー・ノーラン監督の『メメント』をかけ合わせたような映画でした。
ストーリーは、簡単に4場面に分けるとこうなります。
①フレッドというミュージシャンの家に何者かがいるぞ、、でも気が付いたら、妻のレネエも死んでたぞ。フレッドが疑われて、死刑勧告されちゃった。。独房だけど頭痛いなー。
②あら、独房でピートという人物に入れ替わっちゃってます。全員なんで?という状態です。ピートは独房から家に帰され、普通に仕事に戻ります。
③自動車工場に勤めるピートは、マフィアのボスの連れてきた女性のアリスを好きになります。ピートはアリスと逢瀬を繰り返し、マフィアのボスに目を付けられるようになります。そこで、アリスは自分を雇っている人の屋敷から金品を盗んで、海外に逃げようと提案します。
④見事逃亡の準備をすることができたピートとアリスですが、海岸でいちゃついていると、ピートが独房にいたはずのフレッドに入れ替わってます。そして、入れ替わったフレッドは、マフィアのボスを殺して、警察からも逃げるのでした。
見ただけでは、時系列もよく分からないですよね?途中までは僕も思っていました。
しかしフレッドが独房にいて、彼自身の精神の中での話が②以降で進んでいたと考えると合点がいきます。フレッドはピートの分身なのです。
また、フレッドの妻のレネエとアリスは同じ俳優さんが演じています。ここからもフレッドの心を強く反映したものだと分かります。
全てが自分の中で繋がったとき、なかなか見ごたえのある映画だったと感じました。
蛇足になりますが、個人的な名場面は、あおり運転にブチ切れたマフィアのボスがあおった相手をボコボコにするところです。この映画を見た人は、あおり運転なんてやる気がなくなると思いますよ(笑)マフィアのボスでさえ、あおり運転はよくないと言っていますし、この映画を自動車講習の一項目に取り入れてほしい所です(笑)