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マヨコンヌの官能小説『女主人と下僕』

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昔々ロシアっぽい架空の国=ゾシア帝国の混血羊飼い少年=ディミトリは徴兵されすぐ敵の捕虜となりフランスっぽい架空の敵国=ランスで敗戦奴隷に堕ちました。『お前の顔は若いころのわしそっ…
【あまりにエゲツナイ一部部分】&【リアルにお役立ちな性テクニックの一部分】以外は🍒無料🍒ですよ!無…
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#摩詠子

もくじ 官能小説「女主人と下僕」byマヨコンヌ

~敗戦奴隷に堕ちた若者のエロ出世譚~ 1-1 ザレン爺の下僕、ディミトリという男 1-2 出入りの女主人、マーヤ 萌えめ 1-3 下僕への男たちの嫉妬 1-4 下僕、女主人に甘える 萌えめ★非エロおすすめ 1-5 爺、下僕を焚きつける 立身出世め 1-6 女主人はヨサックが解らない 1-7 下僕、イモをひねり潰す ワイルドめ 1-8 茶舗の従業員たち、下僕にマジびっくりする ワイルドめ★非エロおすすめ 1-9 女主人、下僕のプレイが斜め上過ぎて困惑す 困惑め

4-3 下僕、女主人にぎりぎり紳士な口づけを返す 小説【女主人と下僕】

マーヤは戸口にしょんぼりと、少女にしか見えない童顔の大きなおでこを俯かせて立っていた。マーヤはディミトリの腕か服を掴みたそうな様子で手を伸ばしたが、しかしディミトリの言いつけ通り、ディミトリに触らずに手は空中を泳いだだけでまた力なく伸ばした手を戻しただけだった。 マーヤは涙目でディミトリを見上げた。 「ディミトリ様、わたくし悲しいわ...こんななら馬に乗ってた時の方が良かった!...おうちの中では口づけひとつしてくださらないでお帰りになるのね」 「だから!そういうことは

5-1 わしがついている以上お前がマーヤを一度でも抱けば完全にお前の勝ちだ ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

ディミトリは、ザレン茶舗の石造りの建物を裏口から駆け上って、ザレン爺の書斎に走るように駆け込んだ。 ザレン爺はぴかぴかに磨かれた重厚なチークの書き物机の上で、葉巻の口火を切って、ゆるゆると葉巻を焙っていた。 「おい、ずいぶん早く帰ってきたな。...まさか振られたか」 「いや、振られたどころか...訳が分からねえ。まるでザレン様のご冗談そのままだった...だがご冗談ではないとおもう...ご、ご自分の方から...ずっと昔から好きだったと仰って…涙まで流しなすって…ご自分から

10-3 マーヤ、ザレン爺に会いに行く 小説「女主人と下僕」

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10-4 爺はマーヤに「めっ」されたい 小説「女主人と下僕」

前話 もくじ ザレンの書斎。 (この小娘…!) (今頃どうせ家でベッドの中に閉じこもってピイピイ泣きべそかいているとおもいきや、わしの元にひとりで乗り込んで来て『一切の手出しは無用ですわ』と言いよるとは) ザレン爺は目の前の、打ちしおれた様子の、可愛らしい小娘を、ちょっと呆然としたような顔で数秒見て、そして半分以上白髪になった髪を掻き上げるようにして、小さく吹き出した。 「いやはや、ちょっと想定外だった」 マーヤは、そんな、ザレン爺の様子には一切気づかず、話を続

10-5 マーヤ、爺を「めっ」する 小説「女主人と下僕」

と、そこでザレン爺は一瞬の想像から醒めると、目の前の、涙をこぼす、大切な大切な…手に入れたばかりの美しいチェスの駒を急いで慰めた。 「!マーヤ!おい!おい!なぜ泣く!それは変だろう!どう考えてもここはお前が泣く場面でないぞ?全く!」 ザレン爺は泣くマーヤを抱き寄せ、力強くがっしりと抱きしめ、背中を優しくぽんぽんと叩いた。 「だ、駄目!!!ですから!もう2度と抱きしめないでと、たったいま申し上げましたのに!!!」 マーヤは、驚いて真っ赤になって焦って抵抗した。が、が

10-6 ずるい恋文 小説「女主人と下僕」

もくじ ちなみに文中の「ヨサックの一件」とは↓こちらの 1-7、1-8、1-9 です。(下僕がイモをひねりつぶして周囲の人をびっくりさせてマーヤに斜め上すぎるプレイをしてマーヤの心をわしづかみにしたわけですね~) 前の記事        ーーーーーー本文ーーーーーー 帰りの馬車で、マーヤは馬車窓にもたれるようにして、潤んだ瞳で悲しげに窓の外を眺めた。 (とてもさびしいけれど、でも、これでいいのだわ。本当は逢いたいの。でも、もし、ディミトリ様がこれで2度とわたくしの元

11-1 いちおう釘は刺して置いた 小説「女主人と下僕」

★今回の記事はほん、のり、やらしいよ★ 前話♡ マーヤが、ザレン茶舗のザレン爺に会いに行き、そして家に帰って、届いたザレン爺のプレゼントの山の中で手紙を読んだその晩。 月の明るい日であった。 マーヤは寝付けず、夜遅くまで二階の広い「寝室兼書斎」で本を読んでいた。 マーヤの家はザレン街区でも全くの街はずれで、広い庭に囲まれた煉瓦造りの一軒家である。隣接の家からは畑や木々で離れている。だから、たまに別の街に行く馬車が遠くの道を通るぐらいで、夜はとても静かだ。 門から玄

11-2 ちょっとしたペテン 小説「女主人と下僕」

今回のは大人が読めばわりとYARASIIかもしれません。 息も荒くして呆然として無言のディミトリに構わず、マーヤはひとりごとのように、長々とつぶやくように話し続けた。 「で、ザレン様は、そうやってわたくしをディミトリ様という刺激物に近づける事によって、身体だけでなく、心の底まで興奮させて、その姿をディミトリ様に見せつけ、まるでザレン様の技だけで私があんなになったように見せかけてディミトリ様を騙したんです。 …つまり、あれはちょっとしたペテンなの。 確かにザレン様はとん

11-3  爺いが隠していたトリック  小説「女主人と下僕」

前話 マーヤの天蓋のベットに腰かけた二人。 ディミトリは微笑んでマーヤの髪を撫でながらマーヤにそっと囁いた。 「ありがとう。あんな風に仰って頂いて。俺、ようやく ちょっと、元気が出ました」 そう。 マーヤの方はさっきでディミトリとすっかり仲直り出来たのだと勘違いしているようだが、ディミトリはあくまでもほんのすこし元気が出ただけであって、 実はあれぐらいではディミトリはなにひとつ納得できた訳ではなかったのである。 なぜって、いくらマーヤに『わたくしはあなたの視線

12-1 腹立たしいプレゼント ~小説「女主人と下僕」~

夜明け前。まだ夜明けまで2時間はあるだろう。 豪華な天蓋付きのベッド。 大きな窓から射す月明りでほんのりと室内が見える。 ディミトリが徹底的に深い所までマーヤを鳴かしに鳴かせ、そして自分も呆れるほど達した後。 ひと眠りしてから、ディミトリはマーヤより先に目覚め、くったりと寝入っているマーヤの髪をそっと繰り返し撫ぜていた。 本来ならひたすら喜びでいっぱいのはずのディミトリだが、切ない表情であった。 さっきは情欲の喜びでうやむやになっていたいろいろな複雑な感情が今にな

12-2 ディミトリのプレゼント ~小説「女主人と下僕」~

緊張した表情のディミトリと反対に、マーヤはのんきな態度でディミトリに向き直ってニッコリしていった 「でもわたくし、ディミトリ様に頂いたプレゼントの方がよほど嬉しかったけどな」 「はっ?俺が…貴女にプレゼント?」 ディミトリは思い当たる節が無くポカンとした顔でマーヤに言い返した。 「何度もいろいろ下すってるじゃぁございませんか」 「えっ…?」 マーヤはディミトリの手を引いて階段を登って2階の寝室兼書斎に戻り、引き出しを開けてクリスマス飾りが詰まった小さな箱を取り出し

12-3 私を独占して 小説「女主人と下僕」

「こないだのザレンとの一件で俺ァ、よくよく解った。残念ながら、俺は自分の女を他人と共有できるタイプじゃない」 「はい!うれしい!うれしいです!」 「いや、ちょっと待って?ここ、喜ぶ所じゃないよ?つまり…つまり、目の前の下賤な身分のこの男はね、貴女を独占したい、ってそんな、気狂いじみた戯言を言ってるんだよ?本当に貴女はそれでいいのかい?」 「もちろんです!」 「俺は貴女が想像してるよりも、相当に腹黒いしつこい男だよ。店では純朴そうに装ってるが、汚ねえ世渡りの技だってそれ

13-1 下僕 破廉恥なショーを始める 【小説:女主人と下僕】

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