14-2 わたくし、いじくり回されてしまうの?【小説:女主人と下僕】
「え。ぇ。わっ、わたくし…いじくり回されてしまう…の…?」
困惑顔でディミトリのまさにいちばん破廉恥な台詞を堂々と復唱するマーヤを見て、脅していたはずのディミトリの方が、カッと顔を赤くした。
ディミトリは、マーヤに回していた腕をはんば離すようにして、自分のやりすぎた台詞に自分で完全にうろたえたようになってしまって、後ずさった。
しばらくの沈黙があった。
ところが。後ずさるように一歩引いたディミトリに、マーヤの方はほとんど身体がふれ合わんばかりに、一歩迫るように近寄って