11-2 ちょっとしたペテン 小説「女主人と下僕」
今回のは大人が読めばわりとYARASIIかもしれません。
息も荒くして呆然として無言のディミトリに構わず、マーヤはひとりごとのように、長々とつぶやくように話し続けた。
「で、ザレン様は、そうやってわたくしをディミトリ様という刺激物に近づける事によって、身体だけでなく、心の底まで興奮させて、その姿をディミトリ様に見せつけ、まるでザレン様の技だけで私があんなになったように見せかけてディミトリ様を騙したんです。
…つまり、あれはちょっとしたペテンなの。
確かにザレン様はとん