9-5 されるがままの供物 ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~
前話
応接間のソファに向かい合わせに対峙しギリギリとにらみ合う、大男の爺と、その爺に似すぎるほど似た、精悍な浅黒い肌の若い男。爺の腕の中には蕾がほころびかけたばかりの麗しい女が、震え、くなくなと抱かれている。
「ディミトリよ…いろいろと女を雌にするポイントというものはある…だが…その箇所をくどくど説明はしない…なぜって、場所は女によって少しずつ違うから、言われた場所ばかり責めるなんぞ愚の骨頂だからな。きちんと反応を見ながら自分で探すしかないのだ。いいか、1センチ刻みだ。こ