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松本圭司カルテット at Hey-JOE Dec. 26, 2024
今年最後のライブは場所を変えて再開した横浜元町Hey -JOEで松本圭司カルテット。
松本さんのライブ演奏自体は何回か聴いたことはあるのですが、主催ライブは初めてかな(以前アナログキーボードばかり集めて関内KAMOMEでやったライブは確か松本さん仕切りだったように記憶していますがこういうオーソドックスなカルテットは多分初めて)。
1stセットは2nd lineリズムの楽しげな曲から。pfのルバートソロからの始まり。
太田さんはssで。pfソロは曲から想像されるものよりはかなりアヴァンギャルドというのか、いわゆるアウトした感じのメロディーで。ちょっとドキドキします。
2曲目はロマンティックな曲想の作品。ここもpfソロから。pfテーマからのssソロは割合激しめの盛り上がり。pfソロはゴージャスに。またバッキングでは浮遊感あふれる演奏で。
3曲目はファンキーな曲調で。ベースラインが重めで印象的です。
ssとpfのソロのやり取りはなかなかの迫力のバトル。
セットラストは松本さん独特の冷静な情熱、みたいな、メロディックかつタイトな作品。情感に流れないところで、しかし静かに燃えているような豊かな演奏です。
ピアノ演奏のクリアさが引き立つ1曲。
2ndセットはファンキーな曲から。構成は単純ながら、繰り返しによるグルーヴの盛り上がりがわくわくする演奏です。drのソロもガッチリした迫力で。
2曲目は微かなセンチメントを湛えた静かな曲。ベタベタのバラードにならない、やはりどこか冷静な情感です。
3曲目は太田剣さんとのデュオ作品"TETE-A-TETE"からの曲。
元々バンドでの演奏を考えて作ったものとのこと。
ステディなベースラインが印象的なタイトかつブルージーな演奏です。
4曲目はちょっと黒っぽい感じ、2nd line風リズムの曲。こういうちょっとニューオリンズ的というのか、ラテン-ブルース的な独特の味も松本作品の一つの特徴で魅力的だと思っています。
セットラストはお馴染みの1曲。ゆったりとした美しい作品です。ボーカルバージョン(アルバム"Stratosphere"所収)も素敵です(個人的には譜面上3拍4連になっているのを見た時にはちょっとした驚きでした)。
たっぷりと豊かなpfの演奏です。
アンコールはリズムは複雑ですがとても静かで美しい空気感の1曲。
満席の客席も暖かな盛り上がりで素晴らしいライブでした。
松本さんのピアノはどんな曲調でも常にクリアでメロディが立ち、かつハーモニーが豊か。澱んだり濁ったりしない演奏がライブでも録音ものでも常に素晴らしいと感じています。
太田さん、演奏がお休みの時のステージングがいつ見ても素敵ですね。ソロプレイヤーをさりげなく盛り上げ、バッキングのちょっとしたことに細かく反応を返す。
何か見ていてもとても楽しそうで、プレイヤーの皆さんも気持ちよく演奏できるだろうなぁ、という印象です。
ここ数年の抑圧的な街の気配もようやく晴れてきて、ライブも各地でまた再発進しているように思います。
素敵なライブがまたたくさん聴けますように。
Info.
date:Dec. 26, 2024
place:Hey-JOE (横浜 元町)
Personnel:
・松本圭司 (pf)
・太田剣 (sax)
・小松秀行 (b)
・菅野智明 (ds)
Set List:
1st.
・Chili Beans
・Zhihuatanejo
・Ammonite
・Bailes de Mascaras
2nd.
・Pangea
・Cretaceous Sky
・When You Left Me
・Tres Generaciones
・Fearless
enc.
・Dawn