【2024年1月17日】ダボス会議でのサムアルトマンのインタビュー翻訳

2024年1月24日 12:02

2024年1月17日にDavosでOpenAIのCEOサム・アルトマンの独占インタビューがあり、YouTubeで公開されています。2024年のOpenAI、生成AIについて、の大型モデルは、既存のモデルよりも「はるかに多くのことができるようになる」語っています。それを翻訳、要約してみました。

なぜ重要なのか

アルトマン氏はアクシオスのイナ・フリード氏に対し、AIはシリコンバレーを席巻した以前のテクノロジーよりもはるかに急速に進化していると語った。しかし、OpenAI技術の進化と普及には「不快な」決断が必要になることも認めた。

・サムは、将来の AI 製品は「かなり多くの個別カスタマイズ」を可能にする必要があり、「それは多くの人を不快にさせるだろう」と考えています。なぜなら、AI は、ユーザーの価値観の好みや、場合によってはどの国に住んでいるか基づいて、ユーザーごとに異なる答えを与えるからです。

・「もし国が、すべての同性愛者は見つけ次第殺害すべきだと言うなら、そうではありません...それは十分に限界を超えています」と。「しかし、私が個人的に同意できないことはおそらく他にもあるでしょうが、異なる文化が原因である可能性があります。...私たちはツールの使用方法の一部について、ツールビルダーとして多少の不快感を持たなければなりません。」

・OpenAI製品の将来のバージョンでは、国によってその国の価値観に基づいて質問に対する答えが異なる可能性があるのかとの質問に対し、サムは「価値観が異なるユーザーにとっては異なるだろう。国の問題はそれほど重要ではないと思う」と。

これから起こること

私たちはナレッジワークの新しい方法に向かっている、とサムは世界経済フォーラムの傍らで開催されたアクシオスハウスで語りました。

・近いうちに、「『今日の最も重要なメールは何ですか』と言って、AI に要約させることができるようになるかもしれません。」
サムは、AIの進歩は「科学的発見の速度を大幅に加速するのに役立つ」と語っています。同氏はそれが2024年に起こるとは予想していないが、それが起こったら、それは非常に大きな問題になるとも語っています。

・GPT-5は単にモダリティが増えるのではなく、新しい問題を解決できるように賢く、一般的な知識が増えるると。RAGや音声のリアルタイム性も改善されると話しています。

・サムは、現時点での最優先事項は、GPT-5と呼ばれる可能性が高い新モデルを発売することだと語った。今年の世界中の選挙に対するAIの影響について「不安を感じている」と認めたが、その分野へのOpenAIの投資については擁護的です。

・サムは、選挙の誤った情報をもとに「最終戦争を戦う」ことを避けたいと話しています。OpenAIはここ数週間、2024年に世界中で行われる60以上の選挙に関連した誤った情報や自社モデルの悪用を減らす取り組みを強化すると発表しました。

・選挙のトラブルシューティングに何人のOpenAIスタッフが取り組むかについては明らかにしていませんが、大規模な選挙チームを持つだけで選挙の問題の解決に役立つという考えを否定しました。 OpenAI は、Meta や TikTok などの企業に比べて、選挙のセキュリティに専念する人材の数がはるかに少なくなりそうです。

フラッシュバック

サムは2023年11月にCEOを解任されたが、すぐに復帰しました。取締役会との緊張感は、会社の強力なテクノロジーの成長とガードレールをめぐる社内の議論によって引き起こされていました。

陰謀

サムは、自身の側近でOpenAIの共同創設者であるイリヤ・サツケヴァー氏が取締役会の大失敗を受けて辞任した後、上級職として同社に復帰するかどうかについてはわからないと述べた。

・驚いたことに、サムはサツケヴァー氏の雇用の「正確な状況についてはよくわからない」と認めた。

・サムの関心と投資は、核融合からチップ製造まで、OpenAIをはるかに超えて広がっており、同氏が人類を滅ぼす可能性があると主張するテクノロジーの監督に十分な注意を払っているのか疑問に思う人は多い。

・サムは、「私がやっているのはOpenAIだ」とし、OpenAIをサポートしていないプロジェクトに携わっているというのは「誤解」だと述べた。入社前に資金提供していたスタートアップ企業を引き続き支援していると述べた。

ニュースの推進

サムは、OpenAI が AP 社やアクセル・シュプリンガー社などの大手出版社と結んだコンテンツライセンス契約を擁護し、著作権侵害で OpenAI を訴えているニューヨークタイムズを痛烈に批判した。

・サムは、OpenAI が成功する AI モデルを構築するために NYT コンテンツを必要としないと述べたが、ライセンスを取得した真にパブリックドメインのコンテンツのみに基づくモデルの作成を監督するかという質問には「はい、いいえで簡単に答えられればよかったのですが、 " 彼は言った。

・サムは、NYTのような企業からの「オプトアウトを尊重することはできる」とし、「しかしNYTのコンテンツはコピーされており、Web上に帰属されていない」とし、OpenAIはそれに関するトレーニングを避けることはできないと述べた。

・サムは、OpenAIが米国政府を支援したいという思いから自社モデルの軍事利用を許可することに決めたと述べたが、「ゆっくりと始めなければならないことがたくさんある」と認めた。

まとめ

ChatGPTやGPT-4などのGPTモデルが予想を超えて成功し、日常生活に大きく貢献している点をサムは評価しています。
GPT-2からGPT-4への進化、そしてGPT-5への期待について言及し、AIの汎用性と複雑な問題への対応能力の向上に焦点を当てています。またコンピュータとの相互作用がAI中心にシフトし、知識労働への応用が予想されています。
2024年のAIは、特定データの処理改善やリアルタイム処理の速度向上を期待しています。AIモデルのトレーニングには高品質なデータと著作権の尊重が必要で、著作権あるコンテンツの再生産を避ける取り組みが強化されます。選挙でのAIの悪用や軍事目的での使用に対する懸念を示し、民主主義の確保と合法的な軍事アプリケーションの支援を重視していました。グローバル基準と文化的違いへの対応、AI開発に必要なインフラへの投資の重要性を強調しています。