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雪のある場所を求めて

今年は融雪が早く
3月中旬頃からあちこちのスキー場が予定より早くcloseを宣言し始めた。

こちらとしてはようやくMyスキー道具を手に入れたばかりというのに
ゴールデンウィークまで営業すると思っていたスキー場がどんどん営業短縮を決めていくので焦る一方だ。
このままではスキー場どころか例年5月いっぱいは春山スキーで滑れるような場所が
ゴールデンウィークには無雪期登山に季節を進めてしまいそうな勢いで雪が解けていく。
ちょっと待って!と言いたいところだが
自然相手に為す術もない。

悠長にしてられなくなってきた。

私たちは滑走技術が未熟だ。
だが、雪山経験はそれなりにある。
アルパインも多少はやって来た。

担いで登高する能力なら、ある…
その場合スキーはただの重荷だしブーツはひたすら歩きにくい靴に成り下がるが。
それでも山スキーっぽいことをして経験を積みたい。

よし、腹を決めた。

*怖くなったら歩くこと
*緩斜面で滑走技術があまり要求されないこと
*雪崩リスクの低い気象状況であること

を条件にいくつか山スキー入門とされるルートを選定し、早速向かうことにした。

バックカントリーに人気の山
4月中旬でギリギリだった尾瀬
尾瀬ヶ原はもう半分以上雪に覆われていなかった
月山
感動した
三段山
大雪山系旭岳

いずれもバックカントリーで多くの人が訪れる定番ルートで
なおかつ技術がさほど要求されないと言われている。

技術が要求されないといっても、
滑走においては雪質によって技術レベルは全く違う。
ガリガリのクラストでは歯が立たないし、
ストップ雪も恐ろしい。
あくまで斜度と斜面の広さでの話だ。
さすがにこればかりは経験を積むしかないのだ。
大怪我しない程度に転倒して学ぶことも必要だと、
自分を鼓舞して山に向かった。

尾瀬や旭岳では、怖じ気づいて歩いた部分がけっこうあった。
尾瀬は少し滑ったら2ターン目で派手に転けたし、
旭岳は風の強さに心が折れて太刀打ちできなかった。
栗駒山も、初めてのまともな山スキーにガチガチに緊張して、
最初の滑り出しは心が整うまで歩いて降りてしまった。
それでも滑り出すと心が躍った。

一方で、三段山や月山は終始最高に楽しかった。
ゲレンデとは違う自由さと、その雪面の広さ美しさは山の新たな魅力を発見した気分だった。

直前まで何も決めてなかったけど、
ゴールデンウィークは
雪のある場所、山スキーのできる場所を求めて
急遽北海道まで遠征。
次の冬は北海道に移住しようかと思うほど魅力的だった。

スキー始めてよかった。

新しいことを始めるのに
プライドや年齢や、いろんなものが邪魔してためらうことが多くなってきたけれど、
自分でやると決めて集中すればまだまだ楽しみが生まれるものなのだな。
マイペースに謙虚に、取り組んで行こうと思う。

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