ほぼスキー未経験のアラサーがいきなりリフトに乗せられ正月から雪山を転げ落ちた話②
【前回までのあらすじ】
夫から「初心者ゾーンで遊ぼう」と誘われ、初めてのスキーデート♡と粉雪のごとく舞い上がりのこのことついていった私。
しかし、夫と二人きりではなく義父がいて、あれよあれよとアップも練習もなくリフトへ乗せられる…。
のぼってしまったからには滑り降りなければ麓には戻れない。
リフト降りて3秒で転倒したアラサー。はたして無事に足首と膝を傷つけることなく麓まで降りることができるのか?!?!?!
私は絶望していた。
まず、富良野の雪はさらっさらのパウダースノーだ。
どれくらいパウダーでさらさらかというと、雪合戦にも雪だるま作成にも支障が出るレベル。素手で一度軽く溶かさないとまとまらないのだ。
これがどう私を苦しめるかというと、まず板なしで歩くにも足がさらさらの雪に埋もれて進まない。スノーブーツが重くてただでさえ足が動かしにくいのに。
また、ケガ予防のために足首周りががちがちに固定されている。めちゃくちゃ動かしにくくて痛い。
重たくて歩くのに力はいるし、締め付けと固定はきついし。
リフトに乗って降りただけで、まだ滑る前だというのに、もうすでに足やら尻やらが痛い。
ゲレンデってこんな地獄みたいな場所だったっけ???
しかし、登ったからには降りないといけない。
これがスキーというスポーツである。
大丈夫、大丈夫。基礎知識はある。
ハの字を保つ。
板は立てる。
曲がりたい方に重心をもっていく。
おっけーおっけー。
ゆっくり滑ってゆっくり止まれる。ゆっくり曲がるのもできそう。
これならどうにかなるんじゃない???
ということでゆっくり滑りはじめる。
ゆっくりゆっくり、亀の歩みのように滑る。
20年前に麓で滑っていたときを覚えているのか、思っていたよりどうにかなりそう。
何度か転ぶだろうし時間もかかるだろうけど、どうにかなりそう!!
傾斜が緩いところを選んでゆっくり滑ればいいのね!スキー完全に理解した!!!(フラグ)
ちょっと傾斜がキツくなったところで吸い込まれるようにスピードが上がり、コントロールも効かなくなって突っ込んだ。
吸収がいい幼少期に吸収できていないものを、アラサーが数分で完全に理解できるわけないじゃん。アホか私。
もうね、コントロールなんて効かないわね。
脚で板を動かすとか開くとかできないもの。
技術以前に基礎の筋肉がないわね。
その後も
転んで
転んで
起こされて
半ば夫と義父に介護され続ける私。
夫、なんども突っ込みかけて本当にごめん。
赤い糸が引っ張るのよそっちに(ちがう)。
というか嫁の介護しながら撮影までこなす還暦の義父、運動性能どうなってるのよ。クレイジーおじさんじゃん(褒めている)。
かなりの時間をかけて…どうにか麓まで戻れました。
もう何度転んだかも分からないけど。
これだけ転んだらもう2025年転ばないわね。
いや、2030年くらいまでは転ばないわね。厄落としもひと通り終わったかしら??
このひと滑りでヘロヘロになったので私は小屋でコーンスープ啜って待機しました。
正月の雪山といったらおしるこじゃなかったんかい!!!(おしるこが無かった)
正月の雪山と言えばおしるこの概要はこちらから↓
いやぁ、無事に戻ってこれてよかった。
大きなケガはなく、当日と翌日に肩からお尻まで湿布まみれになるくらいのダメージで済みました。効いたよね、早めのロキソニンテープ。
滑っている最中は地獄だったけど、こうやって振り返ると苦しかったことは忘れてて楽しいからまた滑りたいとか思っている。今シーズン中にもう一回いきたい。忘れるって素晴らしいね!
で、なんか突然いい話風にまとめだすのだけど、『人生七転び八起き』とはよくいったもので。こういうことだったのね(?)(スキーから何を学ぼうとしているんだ)
でも、なんか人生みたいだなって本当にちょっと思ったのよ。
一瞬一瞬で見れば転んでばかりでダメダメだけど、気が付いたら「麓にたどりつく」って目標には到達していたあたりとか特に。
かっこ悪くてもいいから「叶えたいことを叶える」ってことを重視して2025年をどんどん転げまわっていけたらいいな。
かっこ悪くないって「できることしかやってない」ってことになっちゃって成長はあまりないからね、やっぱり。
じゃんじゃん挑戦して、どんどん転んで、転がりまわって、雪玉みたいになりながら進むのが不器用な人間の成長の仕方なのかも。
【おまけ】
「1年分以上転んだしもう転ばない!」と言った翌日…
これが北海道民か。たまにはかっこいいわね。
ちなみに、大人になってもソリ遊びはめちゃくちゃ面白いのでおすすめです。
左右に手をつくことで進行方向は少しコントロールできます。お試しあれ。