美しい本

さっき、私が買うことを躊躇している「廃墟建築家」をレビュー?されている方がいたので、興奮しちゃったわ。Kindleまち。

私の両親は中卒で、父は商店の丁稚から取締役社長にまでなった男なのだが単なる苦労人ではなく、遊び人でもあり、楽しむことを知っている人だ。(まだ生きてます。)私は一人っ子で、母もサロン経営などしていてぶいぶい言わせていたので、経済的には全く苦労しない子ども時代を過ごした。
そんな中で、父が常に言っていたのは、「本は、読みたいなら好きなだけ買いなさい。漫画でも、小説でもなんでも買っていい。でも必ず読みなさい」
その言葉通り、私は、出入りの本屋でなんでもツケで購入できたわけだ。日本がバブルに向かってどんどん経済成長している時だったけど、父がハワイに行ったときは、1ドル360円くらいだった。私がアメリカの大学を卒業するときが210円くらいかな。

そんな話は、どうでもいいんです。
ところがやね・・・今私はメイン海外に住んでいるし、本を全部持ち歩けないじゃない?だからもう新しい本は電子書籍でしか買わないのよ。美しい装丁の本も欲しいわ。この「廃墟建築家」も薄紫の美しいもの・・・
内容も、私の好みでしかなさそう・・・Kindleがでていない・・・まあそうか。え、今気が付いたけど、これコレクション1ということはまだこれからも出るのか・・・帰国したら買うか・・・

私が持っている本の中で最も美しいのが澁澤龍彦様の「フローラ逍遥」
何?タイトルまで美しいわ。文庫が出てるけど、このハードカバーの隙の無い美しさは、何物にも代えられません。
なのに、この美しさをワカラナイ俗物な母にBOOKOFFに売られてしまったことが。本は埃をまとうので、私が日本にいないときに蔵書のほとんどをうっぱらわれたというわけです。すぐに買い戻しましたが。この初版第一刷です。発売してすぐに購入した大事な大事な・・・幸い、まだこんなに高価にはなっておらず、お安く買い戻せましたが。
どこかで見かけたらぜひとも手に取ってご覧くださいね。

そして、澁澤様のもう1冊、これも持ってるけど、フローラと違ってこっちは・・・はふ。なんて素敵。幻想奇譚にピッタリじゃありませんか。
こちらも、持ち歩けないわけで。本に埋もれて死ぬためには日本で死ぬしかないんだが・・・


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