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激しくくたびれた私をこきつかう友。

さて、今日はフラのレッスン。新曲である。
9月に開催されるフェスティヴァルに向けて、また新たな扉が開かれた。

フラ「フラダンス」。そもそもフラという言葉の中ににダンスということも
含まれるのでフラダンスではダンスダンスとなってしまう。
(フラ=ハワイの伝統芸能、および典礼芸能とwikiさんは言っている)
よく「何か趣味は?」と聞かれて「フラやってます!」と言うと
ポカンとされるが「フラダンスやってます」と言うと
「あの、アレね?」と、両手を伸ばしてヒラヒラする動作をされる。
そして何となくいやらしい目で見られるのだがそれは一旦置いておこう。

前置きが長くなったが、今日は新曲に入る日。
一時間ちょっとの時間で4分くらいの振付を終わらせるという。
なかなかのなかだ。記憶力と体力の勝負である。

今回はアップテンポ寄りのミディアムテンポの曲。
レッスン中にふくらはぎから何かが産まれそうな感覚になること数回。
もうダメだ、私はやり切った。だからもう勘弁してください!
せんせぇぇぇぇ!!!むぅりぃぃぃ!!!
と言いたくなるほどのレッスンだったが
実はそんな時間が大好きだ。そう、私は真正のドМ。

老体に鞭打ち、どうにかこうにかレッスンをクリアして
コンビニでご褒美のビールと日本酒を買い、たばこを一服していたところ
今日のレッスンに参加できなかった友からLINEがきた。
「どうやった?今日の新曲、どうやった??」
フンフン言いながら鼻息荒めでLINEを打っている友の顔が目に浮かぶ。
何ならスマホの画面から友の鼻息を感じた気もする。

友も早く新曲の振付を知りたいだろうと、本来なら禁止である先生の動画を送ろうか?というと「タナカサンにはルール違反はさせられん。」と
常識人みたいなことを言う。しかも「ワシ、男前やろ?」と、自画自賛。
そして「っていうか後から家行くわー」と言う。私はちょっと嫌な予感がした。晩ごはんは?と聞くと食べる!と即答。聞くまでもない。

そう。友はレッスンで疲労困憊の私にごはんを作らせ、
そして今日のレッスンで教わった曲を踊らせるつもりなのだ。
ひぃぃぃ!!

私は慌てて家に戻ってシャワーを浴び、夕飯の支度にとりかかったところで
気がついた。友が来るまで一時間しかない。そしてたった一時間前に教わった振付を、もうすでに忘れている!そんな自分に恐怖を覚えながらも左手にタブレットを持って先生の動画を観つつ、右手にビール、その合間にごはんの支度という離れ業をやってのけた。
そして友からのLINE。
「今から家出るー」
「いっつも疲れた体にムチ打つたせてしまうねぇ」
「タナカサン、ガンバやで」
「私のために働いてくれ」
「かわいい私のために」
・・・・・ハイハイ、キミはいつもかわいいぞ(棒)

それから友は、私がヒィヒィ言いながら作ったごはんをモリモリ食べ、
「今日習ったとこ、踊って!」と言い、
ちょ、まっ!覚えてない!ごめん、ここわからん!
とかアワアワ言いながら踊っている私をニヤニヤしながら見て
よし、これから盛り上がるところよ~!!!ってところで
「あ、ペーター(友の夫)から迎えに来てってLINEきた~。帰るね~!!」
と、あっさり帰っていった。そして「明日の自主練も迎え来てね~!!」
と言うのも忘れなかった。
ヤレヤレ。友は私を働かせる名人だ。

と、文章だけ読むとなんかヒドイ友のようだが実はそうではない。
友がいつも私や私の子や私の母上にとてつもなく愛情をくれるので
ちょっとこき使われてもトントン。なんなら私の恩返しが足りないくらい
と思っている。
(そして私は真正のドМだ)

え?ちょっと待って、
最終的になんか友への愛の告白みたいになってキモくない?








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