「ゴスペル日記 20」 ~コンサートツアー前編~
「ゴスペル日記 20」 ~コンサートツアー前編~
Jのバックが終わると今度は教会のクワイヤーのほうでコンサートツアーに行くという話が挙がってきた。
この前はLA市内だったからよかったが、どうやら今回は他州に行くようだ。
後日、ツアーの詳細をまとめた紙が配られた。
その中にあった言葉
カンザス州
ミズーリ州
飛行機移動である・・・。
気持ちとしてはモノスゴ~く行きたかった。
でもショウガナイものはショウガナイ。
そう御察しの通り私はチョー貧乏留学生、渡航費が無い。
正直に行きたい気持ちと行けない事情を話した。
するとマザーは一言 「一緒に来なさい!」
へ?
ってかマジで無理なんですけど・・・。
マザーの言ってる意味が理解できたのは
いつものクワイヤのリハ後に
みんなで参加用紙にサインするときだった。
飛行機代とホテル代のとこに×が付いてる。
免除の意味だった。
教会のみんなが少しずつ出してくれたのだ。
なんてことだ。。
申し訳なさと嬉しさが混じりあった複雑な気持ちだった。
でも、リストの中に自分の他にも生活が苦しい人達はいた。
その人達も一緒に行くと聞いて安心した。
自分だけ特別扱いされてないことを知って納得した。
さて出発当日、目指すはカンザス州とミズーリ州の州境にあるカンザスシティ。
ちょうどアメリカ合衆国の真ん中らへんである。
飛行機を2本乗り継いで降り立ったカンザスシティはとても空気の澄んだ
空のキレイな街だった。
そんな極端に北へ行ったわけではないが、空気が澄んでるせいかL.Aよりけっこう寒い。
でもなぜ突然その町に来たかというと、うちのクワイヤのテナーにレジーという非常におもしろい男(時にハメを外しすぎてマザーに怒られる笑)がいるのだが、そのムードメーカーの彼の故郷がここカンザスシティーなのだ。
その故郷の教会(すっげーデカイ)にお呼ばれしたというワケ。
そこでこれから3日間歌いまくる。
とはいえあくまでゴスペルソングとは教会での牧師の話に華を添えるもの。
メインではない。
そのへんをわきまえた上で行動しようと想う
・・・・・・・・・・・つづく