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【ウイスキー】 今に繋がる容器進化の事例!

■ウイスキー業界は「瓶詰めのウイスキー」の容器が進化

前回、ビールが、「瓶ビールから缶ビールへと移行」してきた事例をご紹介しました。

容器革命! ビールは「瓶⇒缶」。ウイスキーは?? | 記事編集 | note

では、ウイスキーは、最初期の樽からの「量り売り」から、「瓶詰めウイスキー」での販売になり、そこで進化が止まっているかというと、そうでもありません。

今のウイスキー瓶にも受け継がれている2大発明をご紹介したいと思います。


■ティーチャーズが発明!

ティーチャーズは、ブレンディッド・ウイスキーの草創期にウィリアム・ティーチャーさんが誕生させた、人気の安旨スコッチです!

ちなみに私の家飲み酒でもあります。

ある人が言っていたこの商品を表現するフレーズが「まさに!」と思ったので引用させていただくと、

ウイスキー界の『ワークマン』、
ティーチャーズ!

それくらいコスバが高いと思います!

で、このティーチャーズを発売したウィリアム・ティーチャー&サンズ社が、スコッチウイスキーの絶頂期の1898年に開発したものがこれです!

コルクボトルキャップ

(自宅にあったボウモア12年の
コルクチャップを撮影)

従来の栓は、ワインと同じコルク栓で、栓抜きが必要でした。
新しいこのキャップは、短いコルクの上部に木製の頭をつけたもので、

・栓抜き不要
・リキュップ簡単

だったのです!

栓抜きや缶切りが不要になるという、より利便性を求める流れは、缶ビールと一緒ですね。

でも、今のティーチャーズは、スクリューキャップです。
それではこのスクリューキャップを発明したのは??


■ホワイトホースが発明!

ホワイトホースは、超エキセントリックな性格なピーター・マッキーさんが、つくったブレンディッド・スコッチです。

マッキーさんについては、以前に記事にしています。

ピーターさん、それはNGです! 《ピーター・マッキー:後編》|チャーリー / ウイスキー日記 (note.com)

このホワイトホース社が、1926年に発明したのが

スクリューキャップ

です!

このスクリューキャップの導入により、

ホワイトホースの売上は、半年間2倍!

に増えたそうです。
凄い効果!!!


■プロダクトアウトとマーケットインの両立

美味しいものをつくりあげたい!

これは極めて正しい情熱だと思います。

飲み物にしろ、食べ物にしろ、
「美味しいものを提供したい」
という強い想いが、根底になければ、その品質は期待できないでしょう。

一方で、

商品を売ることで、
企業を存続させないといけない。

というのも事実です

ここでポイントなのは、

美味しいものを作りさえすれば、
必ず売れるはず!

という理論、は、企業を永続させるという点において、「絶対的な正解」ではない、ということです。


国内国外を問わず、すでに閉鎖してしまった蒸溜所の原酒は、現在、天文学的な高値で取引されているケースがあります。

それは、まずもって希少性がありますし、飲んでみると確かにそれは美味しかったりするので、ある程度の高値がつくことは理解できます。

しかし、今は無きその蒸溜所は、

商品が売れなかったから、
閉鎖せざるを得なかった。

ことになります。


つまりは、私も嫌いではない「閉鎖蒸溜所」とは、厳しめな表現になってしまいますが、

(例え、美味しいものをつくっていたとしても)

商品を売って、ビジネスとして勝ち残り、
雇用を継続して行くことができなかった

から閉鎖されてしまったわけです。

逆に、中身品質とは異なるアプローチではありますが、

・コルクキャップ
・スクリューキャップ

といった「マーケットイン思考」からの便利ツールは、

消費者のニーズやシーズを満たし、
販売量を増加させることで、

「企業の存続」 & 「雇用の継続」

を実現させました。


「中身品質よりも、販売増に直結するツールの方が重要」と言う気はサラサラないのですが、ウイスキーの産業史を振り返った場合、以下のことが言えるのではないでしょうか?

・中身品質の追求
・商品が売れるためのマーケティング

  ⇒  これら2つの両立が大切!

そしてそれらのバランス内容を、時代に合わせてしなやかに「変化」させ、休むことなく「継続」していくことが極めて重要なのだと思います!

あれ?

容器の話
をしていたはずが、なんだか超まじめな話になってしまいましたね・・・


◾️次回は

次回は、かなり大きな意味では「酒類の容器」の話でもある、

・酒屋さんで売っているお酒

・居酒屋さんで売っているお酒

の違いについてご紹介したいと思います!

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