『マルスウイスキー/本坊酒造』が蒸溜を再開(2011年)
■前回は
今回はこの続きからです。
■ウイスキーが居酒屋のメニューにない時代
私が社会人になったのが2001年ですが、その頃(2001年~2007年くらい)にOPENした居酒屋には、メニューにハイボールはありませんでした。
それはそうです。
皆さん、ウイスキーを飲まないのですから。
サワーや本格焼酎はメニューにあっても、ウイスキーはメニューにありませんでした。
たま~に、何十年も営業している老舗の居酒屋のドリンクメニューにウイスキーを見つけることはありました。
しかし、「ハイボール」という文言はなく、
みたいな記載があるだけでした。
角瓶がメニューに載っているお店は皆無で、なんとなく、サントリー・リザーブがメニューに残っているお店が多かったような気がします。
サントリーウイスキースペシャルリザーブ 700ml瓶 商品情報(カロリー・原材料) サントリー (suntory.co.jp)
■ウイスキーのS・Wって何?
話は脱線しますが、上記のメニューのウイスキーの「S」「W」って、意味はご存じでしょうか?
今も古くからの居酒屋や旅館、空港のレストランとかで、お目にかかることがあるので、ご説明しておきたいと思います。
という意味です。
日本では、ウイスキーを飲むときの1単位(=1杯分の量)は、30mlが定番です。
このウイスキーの「1単位」は、国によって異なります。
今、書いていて気がつきましたが、「1フィンガー」って言い方って、今はしませんね~。
私が社会人になった2001年には、まだこの表現は普通に存在していた記憶があります。
1フィンガーとは、グラスを置いて、そこにウイスキーを注ぐ際に、
というところから、来ています。
ウイスキーにおけるワンフィンガーの意味は? ツーフィンガーも解説 | Dear WHISKY
【ウイスキー】ワンショットには何ミリの量のお酒が入っているのか?を解説 | ゲンエキバー (genekibar.com)
「小柄の女性と、お相撲さんのような男性では、指の太さが違うから、入る量が全然違うではないか?」という声が聞こえて来そうですが、まあそのあたりは、ざっくりでご判断ください 笑。
■ウイスキーブームの再来
1984年から約25年間に渡る「日本ウイスキー市場のダウントレンド」の苦しい時期。
メーカーもあの手この手でウイスキー需要を喚起しようとします。
TVCMに元・大関の小錦関(Dハイ=デッカイハイボール)をつかってみたり、木村拓哉さん(リザーブ)をつかってみたりするも、ウイスキー市場の縮小は止まりませんでした。
懐かしいCM サントリーウイスキー 「夏は、Dハイ。」 (youtube.com)
サントリー_リザーブ10年_シェリー樽仕上げ_リラックス篇 (youtube.com)
そんな中の2008年、日本のウイスキー史に革命が起きます。
それが『角ハイボール』を『ジョッキで飲む』プロモーションです。
これにより日本のウイスキー市場は反転。ダウントレンドからアップトレンドとなるのです。
なぜこの角ジョッキによって、ウイスキーがここまでバズったのか?には、いくつも要因はあると思います。
個人的な分析としては、以下の通りです。
こうなると、「飲みたい人」と「売りたい人」の思惑が一致します。
この流れが今の「日本のウイスキーブーム」を下支えしていると考えています。
その後2014年にはNHKで、竹鶴政孝をモデルとした「マッサン」が放映され、日本のウイスキー市場の復活が印象付けられました。
■ついに蒸溜再開!
このウイスキー市場の復活の中、2011年にマルス信州蒸溜所は蒸溜を再開します!
次回に続きます。
※タイトル写真は、マルス信州蒸溜所(2024年にマルス駒ヶ岳蒸溜所に改称)のポットスチルです。