シャンタ村の農夫のタム 《カティサーク③》
■スコッチ・カティサークの名前の由来
今回は、この「タム・オ・シャンター」についてご紹介します。
■ロバート・バーンズとは?
日本における夏目漱石ばりに有名な、スコットランドの英雄的詩人です。
日本では、「蛍の光」として有名なあの歌の、スコットランドでの原曲「オールド・ラング・サイン」の歌詞を書いた人(※)としても有名です。
※ 正確には、従来からの歌詞を下敷きにしつつも、現在のスコットランドに伝わる形へとしていますが、ほぼ書き直したような感じだそうです。
ちなみに、「オールド・ラング・サイン」はスコットランド語なので、英語での意訳では「times gone by」。日本語では「久しき昔」などと訳すそうです。
この歌は、スコットランドの非公式な準国歌的な位置づけだそうで、披露宴や誕生日など、重要な場面で歌われるそうです。
■ロバート・バーンズさんはお酒好き!
このロバート・バーンズさんはお酒好きで、お酒に関する詩も多く、その名も「スコッチ・ドリンク」なんてタイトルのウイスキーを賞賛する作品もあります。
先ほどの「オールド・ラング・サイン」でも、
という歌詞がありますし、一番有名な対句はこちらです。
これらの言葉の通り、ロバート・バーンズの誕生日1/25に世界の各地で行われる「バーンズナイト」という夕食パーティでは、ハギスというスコットランドの郷土料理とともに、ウイスキーを飲みまくるそうです!
■タム・オ・シャンター/農夫のタム あらすじ
で、スコッチ・カティサークの名前の元祖となる魔女ナニーが、ロバート・バーンズ作品「タム・オ・シャンター=農夫のタム」の中に登場します。
そのあらすじについて、チャーリー超訳します。
◇シャンタ村の農夫のタム
いつものパブで、昼からビールやらウイスキーやら飲みまくったタムは、夜もふけたので、愛馬メグに乗って帰宅することにしました。
(現在の日本では馬は軽車両なので、これは飲酒運転でNGですね。)
タムがその教会を除いてみると、悪魔やら魔物やらヤバい奴らが、男性の死体を前にして恐ろしい儀式中!
悪魔が吹くバグ・パイプに合わせて男女の悪魔や亡者がDANCING!
その中で、抜群の存在感を示していたのが、ヒラヒラ下着=カティサークだけを纏って、踊り狂っている美女&魔女のナニーさんでした。
とついつい叫んでしまいます。
(ついついって、タムさん、酔いすぎでしょ?)
悪魔&魔女が一斉に、タムへ迫ってきます!
追手のチーム悪魔&魔女の先頭は、例のカティサークちゃんこと、魔女のナニーです。
ナニーは、ドランゴンボールの舞空術ばりに、ギュイーーーンと、空中を飛んで追いかけて来ます!
空中を飛んできた魔女ナニーの手が、愛馬メグのしっぽに手がかかったと思った瞬間。
それが、まさに橋の上! 川の真ん中!!
メグのしっぽがブッチーン!と、ちぎれてしまうも、タムはギリギリ逃げ切ることができたのです!! セーフ!
(ハッピーエンド♡)
■魔女ナニーの手には
ティークリッバー:カティサーク号の船首像:魔女ナニーの手には、何かフサフサしたものが握られています。
これは、農夫タムの愛馬メグの尻尾です!
■まとめ
前回の記事からの引用です。
スコッチ・カティサーク、その名前の由来 《カティサーク②》 | 記事編集 | note
全然違うように思えるこれらの由来が、それぞれ繋がっていることがご理解いただけたのではないでしょうか?
ちなみに、「タム・オ・シャンター」は、ロバート・バーンズさんの代表作かつスコッチ・ウイスキーに関係する話なので、ウイスキー検定とかで設問に入っていることが、結構あります。
ウイスキー検定や、ウイスキーコニサー認定試験を受ける方は、覚えておいて損はないです!
◇参考 稲富博士のスコッチノート
稲富博士のスコッチノート 第30章 自由とウイスキー [Ballantine's] (ballantines.ne.jp)
稲富博士のスコッチノート 第113章 タム・オ・シャンター (ballantines.ne.jp)
※タイトル写真は、バーンズ・ナイトで食すスコットランド伝統料理ハギスです。