ニュースで確認! 蒸溜所に関する投資金額の規模感
■蒸溜所をつくるのにいくらかかるの?
これは直近では、資材や人件費も上がっているので、建設費も値上がりしていると思います。
ただ、コロナ禍になる前にはザックリこのくらいの投資金額と有識者の方から聞いたことがあります。
ちなみにコロナ禍後に建設資材などが高騰するなかで開設した小諸蒸留所では、投資金額が約21億円となっています。
軽井沢蒸留酒製造、長野県小諸市にウイスキー製造工場建設 | 設備投資ジャーナル (setsubitoushi-journal.com)
小諸蒸留所は、世界的に有名な台湾のカバラン蒸溜所で活躍したイアン・チャン氏をマスターブレンダーに据え、超オシャレな見学施設なども携えているので、通常の蒸溜所よりは少し投資金額が大きいのかも知れませんね。
そう考えたとしても、やはり新規蒸溜所の開設には15億円~20億円程度が必要なようです。
■15億円前後というと
しばらく前に以下のようなアードベッグの記事をご紹介しました。
「1997年→2022年の25年間で、スコッチのトレンドや価値が大きく変わりました!」という記事なのですが、今回注目したいのは、14億円という買収金額です。
そもそも、アードベッグ蒸溜所の14億円の買収金額って、原酒樽の買取り価格も込みです。
それを考えると14億円って、ざっくり「現在の日本で新規のクラフト蒸溜所をつくるのと同じくらい」の金額と言うことになります。
それを考えると、このアードベッグの14億円の買収って激安ですね!!
がわかる事例だと思います。
■山崎蒸溜所:ポットスチル増設
2008年に角ジョッキ・プロモーションでウイスキー市場が反転した後、2010年頃には山崎などプレミアムクラスのウイスキーの需要も増え、出荷調整が行われるようになりました。
そして、2013年に山崎蒸溜所では、ポットスチルを4基増設しています。
山崎蒸溜所 新蒸溜釜発表会 | WHISKY Magazine Japan
■白州蒸溜所:ポットスチル増設
山崎蒸溜所にポットスチルを増設した翌年の2014年、白州蒸溜所にも同じくポットスチルを4基増設しました。
白州蒸溜所 新蒸溜釜設置 | WHISKY Magazine Japan
2008年の角ハイブームからの流れを受け、この2014年にはNHKでマッサンが放映され、日本のウイスキー市場の好転が確定的になった時期です。
同じ2014年には、1992年に蒸溜を中止し、2011年に蒸溜を再開していた「マルス駒ヶ岳蒸溜所」でも、ポットスチルの更新(新旧交換)が行われています。
■上記の情報をザックリまとめると
本当にザックリですが、投資金額の規模感はこんな感じなのかな?と思います。
ピンキリだと思いますが、やはり国内で更地に新規に蒸溜所をつくるなら、15億円~20億円が必要になりそうですね。
(初期投資を抑えるため、建屋を新規には建てずに既存の建物を使うケースも多いです。)
■何気なく見ているニュースの金額
ニュースでウイスキー蒸溜所への投資金額の話が報道される時があります。
その時にざっくりとした「蒸溜所に関する投資金額の規模感」があると、そのニュースが、もっとスッと頭に入って来ると思います!
ご注意いただきたいのは、こちらはあくまでニュースベースで、私チャーリーが勝手に想像しているだけです。
私が蒸溜所をつくろうと見積もりを取ったことかはありません(笑)から、その点はご容赦ください!
■次回は
今回はモルトウイスキー蒸溜所の投資金額についてでした。
次回はグレーンウイスキー蒸溜所の投資金額についても確認してみたいと思います!
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