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Eテレ おんがくこうろんガーシュインの巻から
NHK Eテレ
星野源のおんがくこうろんより
NHK Eテレの回し者ではないが、Eテレの番組表を見ていると、時々興味深い番組がある。
この番組は、星野源が司会で林田アナ(芸大院卒 絶対音感を持つアナ)がアシスタント。それプラス解説の専門家がパペットの声として出演する。内容は毎回近現代で音楽の歴史を変えた音楽家にスポットをあてて紹介する番組。林田アナの話す姿が、喜色満面で正に水を得た魚の様に見えるのが印象的。
今回の特集はガーシュインだったのだが、私にとってガーシュインとは音楽オモチャ箱みたいな作曲家という印象が強く、いかにもアメリカ的とも思える。38歳という短い生涯ながらオペラ、管弦楽、ピアノ曲、ミュージカル、歌曲等々幅広い音楽シーンで活躍して、今もあちこちで彼の曲に接する機会は多い。
彼は色々な分野の音楽を融合させたり、オーケストレーションにこだわったりしたことで有名とのことだが、その中のエピソードの一つに、代表曲の一つ「パリのアメリカ人」のオーケストラにパリの生に雰囲気を出すために、パリのタクシーのクラクションを取り寄せて楽器に使ったというのがあり、興味深かった。
もう一つの彼の功績は、当時(第二次世界大戦前)としては珍しく黒人文化に親しみ、オペラ等で積極的に取り入れていた。 「ポーギーとベス」ではオール黒人キャストの企画を実現したとのこと。
ガーシュインは病に倒れ、若くして亡くなったが、長生きしたのなら、もっと意欲的な作品・企画を実現したかもしれない。
この番組の中でもう一つ興味深かったのが、星野源がガーシュインの型破りな音楽について語ったとき、中村勘三郎から聞いた話を引用して次の様に語っているところだ。
「型があるから型破りがある。無かったら形なしだ。」
なるほどと思った。
さてこの番組、実はもうすぐ終わるらしい。折角見つけたのに残念。