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「僕らの仕事では失敗しても人が死んだりしないから」

新卒の研修で聞いた言葉で、今でも心に残っているのがあって、それがタイトルの「僕らの仕事では失敗しても人が死んだりしないから」と言うものです。そのあとに続くのは、「無理をしすぎないように頑張ろう」です。

背景を少し書くと、当時は大手SIerにいて、20年近く前はどこも残業が月60時間以上がデフォルトな業界でした。場合によっては100時間、150時間、200時間とかもありえます。どうやってたのか今でも謎です。
新卒でまだ現場に出たことのない僕らは、40歳近くでこれまでいろんな現場を見て来たSEが言う言葉に、正直あまりピンと来ていませんでした。
ただ、その後現場に配属されて自分も相当な残業をしたり、同期でも残業しすぎでメンタルをやられたりしているのを見ると、「ああ、彼が言いたかったのはこのことか」と思いました。

仕事がパツパツだったり上手くいかないとどんどん視野が狭くなって、自分が命をかけてなんとかしなきゃとか自分なんて生きる価値がないとか思うかもしれないけど、ほとんどの会社員の仕事は誰かがいなくなっても回るし、上手くいかなくて誰かの命が失われることはないです。だから、そもそも命をかける必要なんてないのです。(じゃあ誰かの命がかかってたら別なの?と思われるかもですが、誰かが死ぬ場合はちょっと頑張ったほうがいいかも…)

最近は残業する会社が減ってきて、労働時間で命をかけるようなことは僕の周囲では減ってきてるように思うのですが、それでも仕事で無理をしてる人とか、命削ってると感じる人はいます。特にうまく行かなくて傷ついてる人は多いというか。
僕もこの歳になると叱られるより叱る機会の方が増えてきたんですが、叱っている片方で、「それでもあなたはあなたの人生を楽しく生きてくれたらいい」と思っています。別に必要以上に傷付かなくていいし、ダメなところがあるならただそれを認めてやっていけばいい、少しでも良くなろうとすればいい。本当に嫌なら投げ出したり逃げ出せばいいし、仕事が人生ではないし。なんなら仕事自体も無数にあるしこの人手不足の時代にその会社が全てなわけではないし。

それでも無理をしてしまうのは、結局は自分に期待しすぎてしまったり、今の仕事が全ての世界と感じでしまうんでしょうね。自分に期待をするなと言うと酷な感じに聞こえてしまうけど、合っていない自己認知からは抜け出した方がよいです。

ということで突然のポエムでしたが、なぜこんなことを書いているかというと昨日のRIZINで僕の好きな萩原京平が負けて、その後のインタビューで「ちょっと限界なのかなと思いましたかね」と引退を示唆していたんですよ。いやいや、マジでそういうのやめてほしい。萩原京平は兼ねてから「世界のトップを狙いたい」と言っているので今回の敗戦はそことの距離は感じられるんですが、彼はまだ28歳なんですよね。それでRIZINで連敗してるんですが、相手は国内のトップ選手ばかりだし、MMAはだいたい35ぐらいにピークが来る経験が物を言うスポーツなので、何を28歳で言っているんだと。そりゃあ死ぬほど努力して負けるのは辛いけど、そもそも現在の実力に対しておかしなマッチメークばかりやってるので、もうちょいDEEPとかで経験積んで33で国内ベルト狙う、35でUFC狙うとかでいいのではと思ってます。

えーと、つまり何が言いたいかというと、あんまり落ち込みすぎずに無理せずやっていこうよ、という話でした。

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