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「国際貢献」という名の労働力搾取
こんにちは!つむじです。
本日は「技能実習生の失踪者数、4年間で2万7,000人」の記事をご紹介したいと思います。
この記事を見たときにまず衝撃的だったのは、技能実習者が受けているこの被害。
「パスポートや預金通帳、在留カードを取り上げられるケースもあり、帰国はおろか、日本社会に助けを求めることすらできないのです。」
びっくりしました。これが現実に起きているの? これは立派な犯罪ではないか?
この事実に対して衝撃を受けると同時に、こうした実態を自分自身がこれまで知らなかったことに怖れを覚えました。
技能実習生の方は海外から日本に来て、言葉も文化も違う国で、家族も日本にいない方が多いと思います。そんな中、自分が働いている会社にこんなことされたらめちゃくちゃ怖いはず。
パスポート、預金通帳、在留カードといった外国で安全に暮らしていくために超大事なドキュメントを取り上げられたときの恐ろしさは、私もアメリカに留学していたのでわかります。
私はこの夏、オンラインでミャンマーの大学生に日本語を教えていました。生徒さんたちの学習目的は、まさにこのような海外からの労働力を必要としている会社で働くための日本語を習得すること。
語学だけではなく、日本の文化を学ぼうと、みんな本当に一生懸命勉強していました。そして中には日本で成し遂げたい夢がある子もいました。みんなキラキラしていて、教えていてとても楽しかったです。
しかし、私は自分の生徒さんたちに、こんなひどい環境で働くために日本語を教えたのではありません。
生徒さんたちもこんな風に搾取されるために日本語を一生懸命勉強しているわけではないでしょう。
「国際貢献」という名目で、実際は労働力の搾取と人権侵害が行われている仕組みは、大大大問題だと思います。
日本の少子化は年々進んでおり、海外からの労働力は日本にとって重要なのかもしれません。
そんな状況であるからこそ、技能実習生を使い捨てるように搾取するやり方は、長い目で見て百害あって一利なしでしょう。
もちろん技能実習制度を利用している企業の中には、実習生を大切にしている企業もあるしょう。しかし残念ながら、失踪者や死亡事案の数字を見ると実習生の方を不当に扱っている会社が多いのは明らかです。
この記事を読んで「奴隷制」という言葉を連想させられました。こんな言葉を使うと「大げさだよ」と言われてしまいそうですが、でも限りなく近い状況にあると思います。
もし技能実習中で、労働環境に悩んでいる人がいたら、我慢せずに、しかるべき窓口に相談するようお伝えください。。
長年、労働問題に取り組んできたNPO法人POSSEが外国人労働サポートセンターを設けて電話やメールでの相談を無料で受け付けています。