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ネックウォーマー禁止の思い出(2)
ホームセンターのバイトの話のつづき。
新しい店長による突然の
「ネックウォーマーはお客様に失礼だから禁止」
という通達に、皆不満たらたらでした。
エアコンを修理しないのは仕方が無いとして(仕方が無いとは思わないのですが、まあ、とにかく、本部が修理してくれないのだと言い訳を聞かされていました)、しかし従業員が自衛するのすら禁止するのはどういうことだと。
そもそも、ネックウォーマーがお客様に失礼という理屈がわかりません。誰もがジーンズにスニーカーに作業ジャンパーだというのに。
皆、
「店長、自分は事務所のストーブで暖まっているくせに」
と陰で文句を言っていました。が、あまり表立って苦情を言う人はおらず・・・波風を立てたくないという気持ちだったと思います。
そういう私は「こっちは歳くってるしバイトだし波風立っても気にしないし、改善されないのなら辞めてもいいや」という気分でした。だもんで、たまたまチラシで見た連合秋田の労働相談へ行ってみまして、細かく質問してきました。丁寧に対応していただき感謝です。
オフィスというのは適正な温度にしなきゃいけないという規則があります(事務所衛生基準規則)。が、ホームセンターの店舗の場合は、ここで言う「事務所」とはまた違うのでビミョーなところ。なので「室温の記録をとって、会社内の労働組合に相談してみるのがよろしい」とのことでした。
しばらく店舗の気温を測定してみました。午前中の気温は10度未満が続きました。3度や4度ということもありました。お客さんからも同情される始末。
私はアルバイトだったので労働組合には加盟してはいませんでしたが、社員さんから連絡先を聞き「店のスタッフを代表して相談なのですが」と相談してみました。つまり「エアコンを直ちに修理するか、できないのであればスタッフの防寒具を認めるよう店長に話してくれ」です。
労働組合はすぐに店長に話をしてくれたそうですが、店長はなぜか聞く耳持たず、「それを言ってきた従業員は誰なのか」と逆ギレしたそうです。労働組合のヒトは、それで私に電話してきて「あなたの名前を伝えてもいいか」と。
いや、伝えても構わないんだけど、それって労働組合の態を為してないですよね? と苦々しく思いつつ、店長から話があれば受けて立つぞと思っていたので、どうぞどうぞ、伝えてくださいと言ったのですが・・・その後、店長とは全く顔を合わせることもなく状況は全く改善されず。(大型店舗でかつ建物も分かれていたので、積極的に待ち合わせでもしない限り顔を合わすことはありませんでした)
バカバカしくなって私は一人でネックウォーマーを再開しました。叱られたら、それこそこちらが逆ギレするつもりで。
そのうち社員さんの一人が、人事部の相談窓口みたいなところ?のメルアドを教えてくれました。何というか・・・「これは社員用だけど、こっそり教える。どう使うかは知らんけど」という感じで。それならばと、それまでの経緯と「店長の独断なのか会社の判断かは知らないが、私はスタッフ全員の健康状態を心配している」という意見を書いて送りました。
しかし。それでも冬の間にエアコンの修理はされず、ネックウォーマー解禁ともならず・・・ダメだな、と諦めたのでした。春になってそのままネックウォーマーの件はうやむやになってしまいました。
何だかなー・・・と思っていたら、その店長は急に異動でどこかへ行ってしまいました。何でよ??
そして私も、ここでこんなに闘ってまでバイトを続ける気力もないしなーと気持ちが冷めてしまいました。こちらは、人に対する懲罰を望んでいたのではなく、具体的な改善がほしかったのです。
というわけで、しばらくして退散いたしました。(その後に、今の店を始めました)
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俳句修行
旅先のバスの乗り方遅日かな