読者と作者の幸せを実現する『創作3ライン』
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企画作りとは?
創作における企画作りとは何かを考える。
そのために、制作者である『作者』と受け取り手である『読者』双方が何を求めているかを整理。
【両者のやりたいこと】
①作者:「こんなの描きたい!伝えたい!」
➁読者:「面白いものに時間を使いたい!」
つまり企画作りとは…
①作者の「やりたい」を込めながらも
②いかに読者の時間を貰える作品を作れるか?
を考えること、といえるかも。
それでは、上記を実現するための『創作3ライン』を解説していきます。
概要
創作3ラインはその名の通り3つのラインがある。
①ディザイアライン …読者の”欲求”を満たすための時間
②コンセプションライン…作者の”制作意図”が込められた時間
③ログライン …①➁を高める”情報”を見せる時間
上記の3ライン(時間軸)が読者を飽きさせないように交互に顔を出しながら構成されていくイメージ。
①ディザイアライン
読者の”欲求”をみたすための時間
「相手の時間を貰う」に対する担保ともいえる
・ログラインを演出したものでもある(演出の仕方でジャンルが変わる。同じ出来事でも怖く描いたらホラー、可愛く演出したら萌え漫画とかとか)
・「最初にバイオレンスがあってー、ギャグがあってー、戦闘があってー」みたいに、企画段階でどういう欲求を入れれるか?を想定できてるといいかも
・良い作品は、欲求に夢中にさせられているうちに読まされてしまっている
・欲求の種類については『欲求ピラミッド』を参照
・目安:全体の50%ぐらい
②コンセプションライン
”制作意図”が描かれている時間
簡単に言うと、作者のやりたいこと、伝えたいこと。
・一般的に「制作意図が明白じゃない=解釈の余地がある」と再読性/持続性が高くなる(心に残る)
・作者が「やりたい!」と思う事と一致していない、つまり『OKグラム』と一致していないものだと効果が弱まるので注意
・目安:全体の27%ぐらい
③ログライン
事実描写が描かれる時間(①②を高めるため)
・①②を表現する上で必要な世界説明、キャラ説明、状況説明など
・ただの”事実描写”だけでは面白くないので、①や②を込めることで”面白く読めるもの”にするのが大事
・目安:全体の23%ぐらい
最後に
・基本的には1シーン1ラインではあるが、上手い作品は上手に混ざっている
・3ラインの構成割合は流行りや作家性で変わってくる(落語なんかは「状況説明:ログ」→「笑い話:ディザイア」→「教訓:コンセプション」みたいな流れが主)
・自分の過去作品や他者の作品を見るときに3ラインを意識すると訓練になっていいかも