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差別化のための『コマワリ6段ギア』


※全体の目次はコチラ

↓配信版


今回の内容

今回で『プ趣った漫画メソッド』配信は、一応の最終回。走り切ったー!
最後は、おまけ的な小ネタを3つ紹介します。

今回の記事はコマワリの考え方について。
(コマワリだけでそれなりのボリュームになったので、視線誘導と3大アドバイスは次の記事で)


コマの大小

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・コマの特性として、より大きい方がどうしても重要に見えてしまう
・上記を利用して「読者が見たい/読者に見せたい」に則する形でコマワリをコントロールすると、伝わりやすい漫画になる

例えば、「①告白されて②驚く」というシーンを描く場合
A:「①を見開きにして、②はちょこっと添えるだけ」
B:「①はそれなり、②をめちゃくちゃ大きくして口あんぐり」
のどちらにするかは、伝えたいニュアンスや読者に楽しんでもらいたいものによって変わってくる

「重要じゃないものは小さく、重要なものは大きく」が一応基本。

そこまで神経質になる必要はないとは思いますが、「なぜこのコマはこちらより大きいのか?同じサイズなのか?」を一度考えてみるのもいいと思います。



コマワリ6段ギア

次は、「大小の効果は分かった。じゃあ、見開き2Pってどれぐらい分割すればいいの?」に対する指標のお話。

以下はコマワリのざっとした種類。

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・昔は4段組みが主流だったが、90年ぐらいから3段組みが主流に
・3段組みで考えた場合、見開きは6分割となる



つまり、コマの『見せたい度』に応じて1/6~6/6の6段ギアが存在すると考えることができる。

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例えば、1/6をスタンダードな情報を入れる大きさと考えて
・主人公の初登場は基準よりちょい重要&キャラを印象付けたいので2/6
・ヒロイン初登場は物語に関わる重要な部分&可愛さを見せたいので3/6
・読者をボロ泣きさせたいクライマックス告白シーンは4/6
みたいな感じで指標にしてみるといいかもです。

これも一例ですが、「コマの割り方が分からん!」となるなら以下の流れで考えるとシンプルかも。
⓪最低限のログライン(話の筋)を作る
①上記を1シーン=4P=12コマに平均化する
②コマの大きさ差別化する(AよりBの方が重要→A<B)
③『読者の見たいもの』に則した演出にする(間尺やインサートを入れる)




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