晩御飯の定義
先日のこと。
同僚Cさんが、
「ねぇねぇ!聞いてくれる?
こないだ、結婚して始めてってくらいのことを旦那に言われてさ~。」
と、話し始めた。
2,3日前のことだったそうな。
その日、彼女は買い物に行くのが面倒だったそうで、家にあるもので夕飯を用意したんだそうな。
「今まで一度も言われたことなかったんだけどさぁ、夕飯出したら、
『…何これ?こんだけ?さすがになくね?』
とか言われてさ~。こっちだって仕事で疲れて、それでも作ったのにひどくな~い?」
とのこと。
う~ん、食事問題って夫婦間ですり合わせるのに数年かかるから、最初の頃はそんなこともあったなぁ、とか思い出した。
が、そうは言っても彼女のとこも晩婚とはいえ、もう7年目って言ってたなぁと思い、
「そっかぁ。その日なに出したの?」
と当たり前の質問をしてみた。メニュー聞かなきゃ判断つかないしね。
「え~?なんだったっけなぁ。。。
あ、そうそう、大根と卵の煮たのと~。
あとは、納豆だ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・終わり?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ( ゚Д゚)?
彼女、その後もまだ、旦那の言い方ひどくない?そんな風に言われること?、と言っていたがね。
いや、そりゃ言われるんじゃね('◇')?
とは思っちゃいました。あはは。
それと味噌汁とご飯も出したよ~、とは言ってましたが、まさにそのメニュー、
老人ホームの朝ごはんだな( ゚Д゚)。
今の職場に勤めだしたころ、朝食メニューの貧相さに非常に驚きました。
タンパク質がほっとんどないの。
主菜が、がんもの煮たのだの、野菜ばっかでウインナちょろちょろの炒め物だの、超少量のスクランブルエッグだので。
老人だから栄養なんていらねぇってか?
いやいや、逆だから。
老人こそタンパク質と脂質の摂取が大事なのに。
こんなんで栄養つかないっしょ?と、調理師としては胸が痛むメニューばかりなのですが、Cさんちではそれが夕飯として出されてるわけね。
う~ん、働き盛りの中年男性には、ちと厳しいんじゃないすかね?それは。
けど彼女。
「なんか最初はムカついたんだけど、あまりの言われように悲しくなっちゃってさぁ。」
とまで言い出してるもんだから、ほんとに傷ついたらしく。
そこに塩を塗るように、
「そりゃ言われるっしょ。」
とは言えませんでしたよね( ;∀;)。
けど、食事情ってほんっとに難しいですよね。
どういう家に育ち、どんなものを食べてきたかによって、それぞれの常識があるわけで。
Cさんは、実は小さい頃お母さんがいない家庭で育ったそうで。
12歳の時に後妻さんが来たらしいんだけど、それまで人の握ってくれたおにぎりを食べたことがなかったんだそうで。
「だから、始めて人に握ってもらったおにぎり食べた時に、『なんておいしいんだろう!』ってびっくりしたんだぁ!」
とか言ってるのを聞いてこっちが驚きましたね。昭和初期かよって。
けど、そういう幼少期の人も世の中にはいるわけで、自分の常識では計りきれない人生がたくさんあるんだろうなぁとは考えさせられました。
ただ、正直あまりにも面白すぎたけどね。
納豆と大根の煮物がでぃなー。
ツラミだな。ダンナさん(笑)。