母の口実の為の道具
話は前後する。まだ離婚前の話。
母は離婚する前から夜になるとスーパーへ買い物に行くなど
適当な口実を作り、私を一緒に連れて出かけていた。
もちろんスーパーになんか行かない。
とある公園に車で行き、母は私に「待ってて、すぐ戻るから」と言い
私を残して車のロックをし、公園の近くのマンションに入っていく。
最初の方は3、40分ほどで帰ってきていたが、
回数を重ねるごとにどんどん時間が長くなってきて
2、3時間帰ってこなくなった。
さすがに小学2年生の私は真っ暗で蒸し暑い車内の中に1人で放置され
外に出たくても車のロック解除の仕方も分からず怖くて泣くしかなかった。
やっと戻ってきた母は笑いながら「ごめんごめん」と言い
家までの帰路中「じいちゃんばあちゃんには言ったらダメ。肴が泣いてたらバレてお母さんが怒られるから泣き止んで」と言っていた。
家に帰ってから祖母から「遅かったね、どこ行ってたん?肴泣いてたの?」と私の泣き腫らした顔を見て聞かれていたが母はまた適当に嘘をついていた。
母は自分が男と会いたいがために出かける口実の道具として私を使っていた。