麻【ヘンプ】について
今一度、麻についていろいろと調べてみました。
麻の種類の代表は、ジュート(黄麻(おうま))、リネン(亜麻(あま))、ラミー(苧(ちょ)麻(ま))、ヘンプ(大麻(おおあさ))などがあります。ジュートはコーヒー袋などに、リネンはタオル、衣類などに、ラミーは衣類などに、ヘンプは食品、衣類、縄などに使用されることが多く、それぞれの性質を生かして使用されています。
日本における麻の歴史は古く、1万年前からヘンプが栽培され、ヘンプのことを麻と呼んでいたそうです。
ヘンプは、大麻(おおあさ)と呼ばれている麻の1種で、収穫時には、茎は2mほどの高さになります。
茎から採れる繊維で布や縄を作り、種はそのままでも食べることができ、現在でも七味唐辛子などに使用されています。
はるか紀元前の昔から人々の食生活を支えてきた麻の実には、人間のからだに不可欠な栄養素がたくさん含まれています。中国では古来から不老長寿の秘薬とされ、“火麻”“麻子仁”とも呼ばれ“医食同源”の代表的食材でもあります。
麻の実には、たんぱく質をはじめ、必須アミノ酸、鉄・銅・亜鉛・マグネシウムなどの必須ミネラル、不溶性食物繊維、必須脂肪酸(オメガ3&オメガ6)といった現代人に不足しがちな多様な栄養素が含まれています。
稀少なGLA(ガンマ・リノレン酸)も含有。栄養バランスのよさから“スーパーフード”として紹介されることが多い食材です。
葉や花穂、根は、医療の場で薬として使用されるなど、残すところなく利用でき、とても重宝されています。
昔は、神様の宿る草として神聖なものとされていたそうです。
神主さんがお祓いをするために使用する祓串(はらえぐし)は、大麻(おおぬさ)とも呼ばれ、伊勢神宮のお札は「神宮大麻(じんぐうおおぬさ)」と呼ばれています。
近年、「環境にやさしい自然素材」として見直され始め、世界の国々で、栽培農家が増加しています
温暖化が深刻な問題となっている今日、ヘンプは、私たち人にとって、とても大きな役割を担ってくれています。
二酸化炭素の吸収量の多さと収穫時期の速さです。
他の植物に比べ、1.5倍から10倍以上もの二酸化炭素を吸収してくれ、早ければ種をまいてから3か月で収穫ができる植物です。
大麻は自然に降る雨さえあれば、水をあげなくてもいいほどに少量の水で育ち、化学肥料もいらないという節約家で、環境にも身体にもやさしい植物です。