全身麻酔体験記

 3泊4日の入院を終え、本日 退院しました。今回の処置は、左かかとの骨内にできた腫瘍の一部を取り、良性か判断する生検というもの。23日に行った手術は、1時間ほどであっという間でした。

 僕は1歳のころに手術してたようですが、なんせ1歳記憶がない。手術経験ほぼ皆無の状態で手術に挑むことになりました。

 手術室に行くとき、タンカーに乗せられ医師と看護師に囲まれて、長ーい長ーい廊下を運ばれていくのですが、自分を客観的に見るとモノか家畜のように思えて情けなく。流れる天井と共に脳内にはドナドナが流れてくれる始末。

 手術エリアに入ると、メガネなくてもわかるほどに物々しい雰囲気があって自然と震えてくる。ドラマでしか見たことないイカツイ医療機器が並ぶなかで、手術待ちの患者を囲みながら医師と看護師が手術の確認をしつつ和気あいあいとしてる。怖くないと思い込んでも自然と足がプルプルしてしまう。それをかわいい看護師さんにちゃっかり見られてしまい、どんどん気落ちしていく。

 手術室に入るとすぐに全身麻酔。口にカップみたいなものはめられ、「深呼吸してください」と。言われるまま深呼吸すると次第に手足がぐぅんと重くなり、背中から底なし沼に沈みこまれるような重い感覚が襲ってくる。視野もだんだん狭くなってくるので、もうつらい。「あ~飲み込まれる、いやだ」と抗いつつ意識がなくなるのが最後でした。

 事前に「数秒でスッと気持ちよく寝れる」と聞いていたのにな。全身麻酔めちゃくちゃ怖いじゃんか。皆さん、全身麻酔はこわいですよ。

                              渡辺 光



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