クリスマスと冬至
クリスマスって何でお祝いするのですか。
キリストの生誕祭とか復活祭と言われても、そもそもクリスチャンでないしピンとこない。
そこで、クリスマスツリーからクリスマスを考えてみます。
クリスマスの季節は真冬。
サンタクロースが住むと言われるフィンランドは一面雪に覆われた真っ白な銀世界の季節です。
この厳しい冬がいつまで続くのかわからず、暖かい季節を待ちわびるころがクリスマスです。
そこで、冬の厳しさを和らげるために家の中に緑色のモミの木を置いて飾りつけをします。モミの木は北欧などの寒冷地でも生えている常緑樹であり「永遠の命の象徴」と言われる木です。このモミの木を家の中に置くことによって、春を待つ気持ちを表しているのです。
同じ頃日本は冬至の季節。昼と夜の長さが一緒になる頃です。昼が一年で一番短くて太陽の恵みを受けられない季節に風邪など引かないようにと、薬用効果もある柚子をお風呂に浮かべて入浴する。この日を境に昼が長くなり徐々に元気も出てくる。
冬至とは太陽の復活祭である。
クリスマスと冬至。
似ても似つかない行事のようですが、同じ心持ち。
春を待ち、日が長くなっていくのを楽しみ太陽の復活を喜びあう日です。
冬至の行事ついてもう少し書いておこうと思います。
柚子湯は柚子そのものにも薬用効果がありますが、「湯治」が変換して使われるようになったとも言われる。
また、冬至の時に食べるものは「いとこ煮」
カボチャと小豆を煮たものです。
カボチャは夏の太陽をいっぱい浴びて育った野菜。そのカボチャを冬まで保存しておいて夏の太陽のエネルギーをいただくのです。また小豆はお赤飯のささげと一緒で赤い豆は厄除けの意味があります。
「いとこ煮」というのは諸説あるようですが、カボチャと小豆は、鶏と卵の親子丼のように親子関係にないから「いとこ煮」と言うとか、小豆を煮た後に、カボチャを追加して「おいおい」煮るのが「おいおい(甥甥)」だから「いとこ煮」であるとか言われます。日本語には言霊とか言葉遊びのようなものが残っていることが多いです。
冬至の言葉遊びでもう一つ。
冬至には「ん」のつく食べ物を食べるといい、というものがあります。
「ん」は五十音の一番最後。
一年の終わりに「ん」のつく食べ物を食べると縁起がいいと言われます。
また「ん」には、「運・根・鈍」があると言われます。
「運気が上がる」「根気が身に付く」「鈍感力を備える」
「鈍感力」?と思うかも知れませんが、鈍感力というのは何物にも動じない力が養えるということです。
こんな言い伝えがある冬至の時期のカボチャ。カボチャは昔の言い方では「なんきん(南京)」です。
「ん」が二回も繰り返されます。とても縁起のいい食べ物です。
「ん」のつく食べ物いっぱいあります。
「れんこん」「にんじん」「ぎんなん」
昔、子供たちに聞いたら「あんパン」「メロンパン」「ラーメン」とか言ってました。