100万再生動画と0.1万再生動画の違いは?コンテンツの「最初の一秒」分析 〜TikTok編〜
反応の良いコンテンツの共通点。それは最初の1秒(1行)がキャッチーであること。Webマーケティングの基本中の基本かもしれませんが、和樂webの場合、WebメディアもSNSも商品開発も音声も動画も運用してはじめて、そこに共通するものに気がついたのです。
こんにちは、和樂webのディレクター、鳩です。Webの世界はサービスごとに独自のアルゴリズムがあるので、それを分析して最適化しなくては、多くの人にメッセージを届けられません。と思う一方、最終的に情報を選ぶのは人間なので、届くコンテンツには、心を揺さぶるメッセージが必要じゃないかなぁとも思うのです。最近、編集長がこんなことを言ってました。
最近平安時代の日記文学にハマっているんですけど、この時代の古典って、最初の一文がすごいんです。『徒然草』の「つれづれなるままに、日暮らし、硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを〜」とか。これに見習って、和樂webも最初の1文で読者の心をぐっと掴みたいんです。
今回のnoteは、和樂webのTikTok公式アカウントで再生数の多かった動画(=最初の1秒がキャッチーな動画)にしぼってその傾向を紹介します。
TikTokの「最初の一秒」分析
TikTokに投稿した動画の中で再生数が多いもの・少ないものとで1秒の画面を比較してみました。今回は上位を中心に紹介します!
【結論】
■「最初の1秒がキャッチー」とは、つまり、1フレーズ(単語)の力で、動画を見続けるモチベーションを一気に上げられているもの。
■1フレーズは、浮世絵の特性上、現代との接着点となっているとよい。
■ベネフィットや共感ポイントを伝えるためには文字数をたくさん使ってもよい(少ない=見やすい=伝わるとは限らない)。
■ただしビジュアルは単純でハッキリしてることが必須。(多要素であればあるほど文字に集中できなくなるから?)
というわけで、以下から投稿例を見ていきましょう!
130万再生 「えっアレで止めてたの?江戸時代の整理事情」
■ 単語:「生理事情」
■ 文字数:20文字
■ 多くの人の疑問が解決されそう→期待があるから先を見たくなる
■ ビジュアルがシンプルでわかりやすい
59万再生「鬼滅の刃の舞台にもなった!幕府公認、遊郭吉原」
■ 単語:「鬼滅の刃」
■ 文字数:22文字
■ 漫画の背景を知りたい!という欲求に答えている
■ ビジュアルがシンプルでわかりやすい
47万再生「愛する男の性器を切断。3日間持ち歩いた理由は」
■ 単語:「性器を切断」
■ 文字数:23文字
■ ネットニュースのような一文で、理由が気になる
■ 最初の1秒が黒バックに文字だけなので言葉に集中する
33万再生「ぱっちり二重は見苦しい!? 江戸流アイメイク」
■ 単語:「江戸流アイメイク」
■ 文字数:21文字
■ 生理と似たモチベーションで興味を引いている
■ ビジュアルがシンプルでわかりやすい
【おまけ】再生数が少ない例:4000再生「鳥の名前難読漢字 いくつ読める?」
■ 文字数:15文字
■ タイトルに漢字が多すぎる →ぱっと見で何だか伝わらない
■ どこにでもありそうなテーマ →斬新さが足りない
■ 興味そそるポイントがどこなのかわからない
■ ビジュアルがちょっと複雑
【おまけ】再生数が少ない例:2400再生「あのジョブズも愛した版画 川瀬巴水」
■ 文字数:16文字
■ マイナーな人物名 →ぱっと見で何だか伝わらない
※「川瀬巴水」も「ジョブズ」も強いインパクトにはつながってない
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再生数がなかなか伸びない動画を見ていると「ああ〜こうすればよかった(反省)」と思うこともしばしば......。このnoteの最初に書いた「結論」の部分のどれかがこぼれていると、やっぱり伸びないような気がします。
ただし、和樂webのTikTok公式アカウントは、再生数がすべてではありません。新しいチャレンジを続けることも大切です。毎回、ユニークなテーマや表現を模索しながらも、メッセージを届けるための工夫は最大限努力したいと考えています。
というわけで「最初の一秒」に注目して分析してみるnote、今回は「TikTok編」でした。次回はWebメディア編をお送りします🕊
▼TikTok関連noteはこちら。運営方針について紹介しています。