臨床心理士・公認心理師って何?心理カウンセラーと何が違うの?
はじめまして。
『心理相談室ちゃのま』代表の杉田真也です。
臨床心理士・公認心理士として心理カウンセリングを行っています。
この記事は、臨床心理士・公認心理師とはどんな仕事をしている人なのかを書いています。
「カウンセリングを受けたいけど、どんなカウンセラーを選べばいいのかわからない」「どこに行けば臨床心理士・公認心理師に出会えるのか知りたい」という人に向けた記事となっています。
よろしければご一読ください。
心理カウンセラーとは
カウンセリングという言葉は、日本中どこでも使われていますね。
歯医者さんや、スキンケアなどでも、よく最初の相談のことをカウンセリングと呼んだりします。
カウンセリングはもともと”相談”や”助言”を意味しています。
その中でも特に”心理カウンセリング”と言う場合には、”心の専門家”の視点から相談を受け、受容、共感、必要に応じて助言を行ったりすることを指しています。
そのような心理カウンセリングを行う人のことを”心理カウンセラー”と呼びます。
”心の専門家”というくらいだから、心理カウンセラーを名乗るためには相当な勉強をしなければいけないんだろうと思いますよね。
ところが、”心理カウンセラー”は資格名ではないため、誰でも名乗ろうと思えば名乗れてしまうのです。
例えば、明日からあなたが”心理カウンセラー”を名乗って個人開業をしてしまおうと思えば、できてしまうのです。
これは結構怖いことですよね。
心の問題はとても繊細です。
技術のない人が下手に手を出してしまうと、かえって状態が悪くなってしまうことがあるのです。
そうした中、”心の専門家”の専門性を証明する資格はきちんとあります。
それが”臨床心理士”と”公認心理師”なのです。
臨床心理士とは
臨床心理士は、臨床心理学を専門的に勉強した人が試験に合格することで取得できる、”心の専門家”として最も信頼のおける資格のひとつです。
心理学というと幅が広いのですが、その中の”臨床心理学”というのは、医療の対象となる可能性のある人々への心理学的援助を目的とした学問です。
臨床心理士になるためには、大学院を出なければなりません。
それだけ、心の問題を扱うためには膨大な量の勉強が必要ということです。
臨床心理士が行うのは心理カウンセリングだけではありません。
例えば、”知能検査”や”性格検査”、”発達障害の検査”なども行っています。
テレビのクイズ番組を見ていると、「この問題ができたらIQ150」みたいなことがありますね。
また最近では、広告でIQテストが出てきて、頑張って解いてみたら結果を知るためにお金を要求されたりすることもあったりします。びっくり。
これらでいうIQは全部でたらめです。
臨床心理士が実施している知能検査は、世界的に有効性が証明されているものです。
性格検査も、本屋さんに打っている心理テストなどとは全く違い、きちんとその人だけの性格の特徴を、時間をかけて調べます。
また、心に関する研究を行っていたり、発達障害をもつ子へのトレーニングをしていたりする人もたくさんいます。
このように臨床心理士の仕事が多岐にわたっており、また科学的なデータをもとにして、さまざまな角度から”心”について分析をしています。
公認心理師とは
公認心理師は比較的最近になってできた国家資格です。
臨床心理士は専門性は高いものの、国家資格ではありません。
しかし、”心の専門家”の需要はとても高く、国家資格をつくる必要がさけばれた結果、長い年月を経て生まれたのが公認心理師です。
公認心理師は、今だと大学と大学院を出ることが基本です。
国家資格だし、それならば臨床心理士よりも公認心理師の方が良いのでは?と思われるかもしれません。
しかし、注意も必要です。
公認心理師ができたばかりの頃に、一定の数を担保するために臨床心理学を専門としていない人も大量に公認心理師になってしまっています。
もちろん、中には様々な研修を受けて研鑽を積んでいる人もいます。
また、社会福祉士や精神保健福祉士など、別の専門性にプラスして公認心理師の資格を持ち、別の観点から相談を受けてくれる人もいます。
そのため、どんな専門性を持っている人なのかは、相談を受けるときに確認するとよいかもしれません。
今ではきちんと大学・大学院を出ていないとなれないため、臨床心理学の知識が確かな公認心理師が増えていくでしょう。
臨床心理士・公認心理師に出会うには
心理カウンセラーを名乗るのは誰でもできると言いましたが、きちんとした機関で”心の専門家”として雇ってもらうためには、基本的には臨床心理士か公認心理師の資格が必要です。(その他にも、発達の専門家である”臨床発達心理士”がありますが、今回は割愛させていただきます。)
有名なところで”スクールカウンセラー”がありますが、これは基本的に臨床心理士か公認心理師の資格を持っているはずです。
病院などでカウンセリングや心理検査をしてくれるのも、臨床心理士や公認心理師です。
他にも、自治体の子育て相談や教育相談センター、児童相談所などでも出会うことができます。
もちろんカウンセリングルームにもいますが、こちらはご自身で確認していただくが必要があります。
臨床心理士や公認心理師を持っていれば、確実にホームページに記載があるはずですので、チェックしていただきたいと思います。
おわりに
今回の記事では、臨床心理士と公認心理師についてざっくりと紹介をさせていただきました。
ゆくゆくは、臨床心理士・公認心理師が行うカウンセリングとはどのようなものなのかも紹介していきたいと思っています。
初めての記事でしたが、至らない点がありましたら、是非ご指摘ください。
また、「こんなことを記事にしてほしい」というものがありましたら、参考にさせていただきたいので教えてください。
こちらでマシュマロを投げていただければ幸いです。
『心理相談室ちゃのま』で臨床心理士・公認心理師のカウンセリングをご希望される方は、ホームページからご予約ください。
それでは、今後もよろしくお願いいたします!