障害年金の初診日を変える唯一の方法〜社会的治癒について〜

最近二度寝が習慣になりつつあります。ちゃんさとです。
♯誰か二度寝しない方法を教えて
♯とにかく起きたあとは罪悪感

さて。
本日は障害年金の初診日を変える唯一の方法についてお話します。
けっこう踏み込んだ話になるかもしれないです。

障害年金のお手伝いをしていると受給ができる方ばかりではなく、要件が整わず受給を諦めざるを得ない方が一定数います。

この原因は国民年金を納めていなかった個人にあるってことでまとめてしまうのはあまりにも雑で気の毒すぎる。

例えば、やむ終えない理由で国民年金が払えなくなった場合、免除の手続きなど誰か教えてくれるのでしょうか？？

たまたま行政に行って受け付けた方がたまたまたまそんなアナウンスをしてくれればできたかもしれない。もしくはアナウンスしていても窓口に来た本人にとっては免除の手続きをしなければどんなリスクがあるのかも含め知るはずもなく、「なんとなくめんどくさそうだから」で手続きをせずにいてそのリスクがあったときに「あの時、手続きしておけば。。。。」なんてことはザラにあると思います。

日本の制度は基本的に申請主義なので制度のことを知っていて申請すればもらえる。
知らなければもらえない。知っていても申請しなければもらえない仕組みがほとんどです。

だからこそ、少しでも多くの必要な方に届けたいという思いでコツコツこのnoteも書いていますし、YouTubeも行なっています。
♯何気に自身の活動をアピール

そして障害年金で1番大事にあるのは「初診日」です。

初診日は病気において1番初めに医療機関にかかった日です。

障害年金においてこの「初診日」が絶対的に必要で、絶対的に揺るぎないものだったりします。

しかしこの初診日において上記のようなことで国民年金を納めておらず、免除の手続きもしておらず、当時は納付要件を満たしておらず、障害年金をあきらめざるを得なかった方で調子も良くなりしばらく生活、就労共に支障がなく働けていたけど職場の人間関係等があり再度調子を崩した方。

だいぶ前の「初診日」は国民年金に加入していて、体調も良かったからしばらく医療機関にかからずに生活、就労共に支障をきたすことなく生活していて、部署異動で負担が増し、再度調子を崩してしまった方。
などなど

社会的治癒とは

これらに少しでも当てはまりそうな方は「社会的治癒」として認めてもらい、障害年金を再度申請したり、厚生年金での障害年金として受給するための手続きができる可能性があります。

社会的治癒とは医学的に治ったということではなく、傷病が社会復帰可能な程度まで回復し、その状態が一定期間継続していることで過去の病気・ケガとは別の病気やケガとして扱われることです。

厚生労働省も社会的治癒について次のように言っています。

社会的治癒とは医療を行う必要がなくなって、社会に復帰していることをいう。
ただし、一般社会における労働に従事している場合であっても原則薬治下又は療養所にいるときは社会的治癒としては認められない。
起因する疾病があっても社会的治癒が認められる場合は、その後に初めて医師の診断を受けた日を初診とする。

ではどんな要件を満たせば社会的治癒として認められるか。

社会的治癒を満たすための条件

以下の要件を満たせば社会的治癒として認められる可能性が高いです。

・症状が固定し医療を行う必要がなく、医療機関にも行っていない
・一定期間、制限がほとんどなく日常生活または就労が行えている
・上記のような状態がおおむね5年以上継続していること
※上記のような状態が5年未満でも社会的治癒として認められるケースもあります。

社会的治癒請求の実際例

学生の頃、抑うつ状態でA病院を初診。
数回受診したが、それ以降症状が治まったため、しばらく（約6年ほど）の間受診をせずにアルバイトや学生生活を送って送り、大学卒業と共に就職。

職場での人間関係の悩みから再び抑鬱状態となり、症状も顕著となり、B病院受診。
この時は厚生年金加入だった。
心理検査なども行い、ASD（自閉症スペクトラム）の診断。

職場復帰は困難で傷病手当金を受給し退職し、傷病手当金が切れるタイミングで相談があり、年金受給を進めていくこととなる。

通常あれば初診日が20歳前なのでもし仮に受給になったとしても「障害基礎年金」となる。
しかし、しばらく経ってからの再受診は厚生年金加入中だったため、社会的治癒を認めてもらい、もしB病院が初診として認めてもらえば「障害厚生年金」の受給となる。

このため、社会的治癒を認めてもらい、障害厚生年金の受給に向けての手続きを開始し、めでたく障害厚生年金受給となる。

そのほかにも初診時に障害年金を受給するための要件の1つの年金の納付要件ですが、国民年金を払うことができずに納付要件を満たすことができなかった方がいます。

しかし、1番初めの初診から5年ほど医療機関にかからず、ご自身でなんとか生活していた。
部署移動などで人間関係でのストレスが多くなり、再度医療機関を受診した。
この時には厚生年金加入中だった。

前回の申請では納付要件を満たしていなかったため、申請できなかったが、今回は納付要件もバッチリ。
そして障害厚生年金を受給した。

こういった形で一度は諦めた障害年金を受給した方々がいます。

社会的治癒として認めてもらうために

社会的治癒として認めてもらうためには専門家の力を借りることが必要になります。
確実に借りなければいけないと言うわけではないですが、さまざまなややこしい問題や、受給するための確率を上げたいのであれば専門家の力を借りた方が良いと思います。

きっかけだけであっても良いし、具体的な方法だけ聞いてその後はご自身でやっても良いです。

とにかくご自身だけで悩まず、相談することで広がる部分もあるので是非相談してみてください。

ではまたー。