推し活のジレンマ
世の中に数多あるコンテンツには、企業視点で見ると「目的」「手段」「結果」という3つの要素が存在しています。
わかりやすくオリコンのセールスランキングを例にあげて、ざっくり解説してみます🤔
※あくまで私の見解です
《企業視点》
目的
世の中で今流行っている音楽を可視化する手段
全国の販売店からCDの売上枚数を聴取・集計し、上位から順に並べてランキングコンテンツとして発表する結果
流行を可視化(=目的達成)することでコンテンツ価値を高め、マネタイズする
こんな感じです🤔
この3つがきちんと連携してぐるぐると循環することで、企業視点では良質なコンテンツと判断され、継続・成長していきます。
逆に言うとこの3つが連携せずズレてしまうと、少しのズレが大きなズレとなり、いつか循環しきれずに破綻してしまう…という理屈です。
だから企業は、コンテンツを運用しながら、この連携が崩れないように気をつける必要があります。
🍀
次に、本題である推し活の話です。
推し活をする人たちが持つマインドについて、思いつく代表的なものを挙げてみます。
《推し活のマインド》
推しにまつわるものを手に入れたい
推しの活躍を見たい
推しに会う機会を得たい
推しの活動の後押しがしたい
推しに1位になって欲しい
推しに喜んで欲しい
こんな感じです🤔
こういうマインドを持つ人の視点からオリコンのセールスランキングを見ると、先ほどの企業視点とは全く別の価値を持つコンテンツになってきます。
《推し活視点》
目的
推しに1位になって欲しい(またはCDの付帯特典を手に入れたい)手段
CDをたくさん購入する結果
推しが1位になる(または希望の付帯特典を手に入れる)(=目的達成)、話題になる、注目される、推しが喜ぶ
こんなところです🤔
この推し活視点の行動は、市場にとっては決して悪いものではありません。
純然たる目的があって、その目的を達成することに価値を感じて行動しているだけ。
達成すれば嬉しいし、更に上を、と目指すのも悪いことではないはず。
ですが、あくまでコンテンツの視点から見ると、本来企業が必要としている目的とは大きくかけ離れてしまっています。
全く違う視点から見ているから当然。
意図せず起こったこのズレが継続してしまうと、いずれ何が起こるか。
せっかく企業が築き上げたコンテンツの価値、言い換えるとコンテンツの信頼性が下がってしまうのです⚠️
推し活をしないコンテンツユーザーの気持ちをわかりやすく表すとこうです。
こうなることを避けるために、コンテンツ側は時々ルール・条件改訂をしてコンテンツの適正化を行います📝
オリコンの減算処理はこれに該当すると考えています。
推し活をしている側からすると決して悪気はないし、むしろピュアな気持ちで動いているのに、なぜコンテンツはどんどん不利な方に変わってしまうのだろうと思ったことはありませんか?
企業視点から見ると、コンテンツを守るためにやむを得ずやっているんですよね🤔
推しのために良かれと思って推し活をした結果、推しが関わるコンテンツの価値を落としてしまうことになる。
私はこれを、勝手に“推し活のジレンマ”と読んでいます。
ランキングコンテンツは特にわかりやすいです。
あと、投票系のコンテンツ。
組織票が嫌われるのもこのためです。
もちろん“CDが売れる”というのは、アーティストにとってもレーベルにとっても販売店にとっても幸せなことです!!(強調)
クリエイター、流通、印刷業界、少し考えただけでもキリがないほどに恩恵を受ける人たちがいます。
ここで話しているのは、あくまでもコンテンツの所有者が求める目的と利用者の目的がズレることで、結果として不利益が起こるコンテンツもある、ということ。
私はコンテンツを作る側なので、推し活を始めてこのジレンマに気づいた時、結構悩みました。
推しだけじゃなくて、推しにまつわる人・モノ・コトとはwin-winの関係でいたいから。
推し活をすることでコンテンツを壊したくはない、だとしたら、その線引きはどこですれば良いのだろうと。
🍀
正直、結論は出ていないのですが、私が推し活をする上で気をつけているのは下記です。
※あくまでも私が個人的な意志で避けているというだけで、そうしている方たちを否定するものではありません
☑️SNSで煽動しない
SNS、特にTwitterは拡散性の高いツール。
そして同時に、瞬間的な同調性も高いと強く感じています。
組織票を煽動する立場にならないように。
SNSを使うのであれば、良い方に共感の輪が広がるように。
そう思いながら日々世間に、世界に向けて“発信”しています。
☑️リテラシーを高める
結局のところ、線引きは他の誰がするものでもなく、自分で判断するしかないと常に思っています。
よそはよそ、うちはうち。(©︎佐久間ママ)
ルール・マナーは当たり前に守る。
そして誰かの線引きを否定せず、自分で決めたラインを守る。
私の思う健全な推し活の在り方です🍀
Twitterで書いた通り、これを文章でまとめて発信することについて、ずっと躊躇いがありました。
誰かの推し活を否定したいわけではないし、かと言ってスパッと明快な解決策があるわけでもないから。
でも、Snow Manとすの担のみなさん、そしてSnow Man Billboardさん(@SnowBillboard)という素晴らしいファンアカウントの中の方が、そんな私のジレンマを自然と解き放ってくれました✨
記録や数字のためにたくさんの人が無理をしなくても、必要な分を手にするだけで自然と積み上がって結果ができていく。
記録ができていく。
推しが喜んでくれる。
すの担(である私)も嬉しい気持ちになる。
そういう傾向が、数値から読み取れる。
そして何より、幸せの好循環が今ここにあるのは、全てSnow Manの魅力が引き寄せたもの。
そう信じることができています🥰
これからも、自分なりのバランスを大切に推し活をしたいと思います🍀
以上です!