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モノを持たない身軽さ

ここではアドセンスポリシーを気にせずちょっと過激な内容や言葉遣いで好き勝手に執筆していきます。

第1回目のテーマは

「モノを持たない身軽さ」について。

マクロな見方で世の中の消費行動にフォーカスを当てました。

ちなみに私はマーケティングスキルがあるとか、専門職としての経歴があるとかでもなんでもありません。

ただただ日々過ごしている中で感じたこと思ったことを書き綴ります。

「いやいや消費行動なんて人それぞれでしょ!」

そりゃそうなんですが全体的に「大金叩いてモノを所有したい」という欲求が薄れつつあって、その行動に基づいて消費=快楽、多幸感に対する価値観や感覚が変化しつつあると思っています。

時代背景が変化すれば環境が変化する、環境が変化すれば人々の価値観や感覚だっておのずと変化します。

「モノ」を持たないことが主流になる

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象徴的なのは「シェア」「レンタル」「サブスクリプション」といった所有しない仕組みが浸透しつつあること。

「シェア」といえばルームシェア、カーシェアをよく耳にします。

最近ではキッチンシェア(レンタルともいう)なども登場して食品衛生責任者の資格さえあれば店舗を持たなくても飲食店や洋菓子店、カフェなどが営業できたりもします。

かつては「家を買う、車を所有する」が言わば男として一人前になったという証でありステータスと言われていた世代の方々からすると、「モノを持たず他人と共有(シェア)する」感覚は理解に苦しむでしょう。

次に「レンタル」ですが、家具・家電レンタル、衣服・ハイブランド品レンタル、といったものも流行っています。

家電レンタルは昔からあったようですが、最近は家具レンタルまで普及しつつあります。

次に衣服レンタルですが、ECが主流になったことから、便利さに相反して「試着ができない、現物が見れない」というリスクから、「買ったけどサイズが合わない、思ってたんと違う、通販だからしゃーない」という事象が頻繁に起きてました。

このリスクを「レンタル」であれば、「サイズが合わなければ返却しちまえばいい」ということが可能ですし、「飽きたら返却して次の新作を楽しむ」という気軽にトレンドを楽しめます。

それに相当気に入れば購入も可能、ってなもんですから使い勝手がいいですよね。

ブランド物に関しては高いお金を出さずとも月額5.6千円くらいで最新のデザインのものを使用できるし、色んなハイブランド品を楽しめることができます。

「普段はハイブランドをあまり身に着けないけど、この日は特別だからブランド品を身に着けたい」
といった人にはもってこいのシステムだと思います。

特に「家具家電、ハイブランド品」といった高価なモノは購入するのにハードルが高く、頑張って購入しても元が取れるまでにニューモデルが出て目移りしたり壊れたりで使い切れず不完全燃焼してしまうのもしばしば。

最後に「サブスクリプション」。

レンタルと被りますが、今や誰もが知る「Amazonプライム」「Netflix」「Kindle」などが代表的に挙げられます。

DVDや書籍などのモノを持たず、月額払って好きな作品を好きなタイミングで閲覧する。

返却期限を気にすることもなければ紙やディスクなどのゴミが生まれない。

ここ数十年、流行り廃りのサイクルが早過ぎて次々と真新しいモノやサービスが登場してきます。

都度新しいモノを購入していたら所有物で溢れ返っていることでしょう。

購入せずに一旦手に入れた「モノ」たちを通して、そこから「経験値」「体験価値」を手に入れることに重きが生じているのではないでしょうか。

所有していることではなくて、実際に体験してどう感じたか、目に見えない何かがどれだけ身に付いたか、が重要。

最先端の流行りに乗っかれる人(イノベーター)たちって、身軽でフットワークがとにかく軽いイメージですが、それが若い世代を中心にどんどん当たり前になってきてます。

購入して所有するリスクを取らずに様々な「モノ・コト」をシェア、レンタルができるので、経験・体験が増えていく。

キッチンシェアで「1日だけ経営者をする」、なんて画期的過ぎます。

初期費用をほとんど掛けずにお試しで経営ができるなんで素晴らしいです。

体験を自身にコンプリートしたら、荷物になるので返却する、気に入れば所有してもOK。そんな感覚。


生産性を上げる合理性主義、無駄を嫌う

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たまにニュースや新聞などで「モノを持たない若者たち」というような特集が組まれているのを見ますが、二言目には


「こんな不況の中でモノを買いたくても買えないんだよ!できることなら買いたいわ!」と野次が飛んできます。

ご尤も!という言葉と同時に、その環境が当たり前になっていくと「自分だけのモノを持たなくても平気」という感覚に移り変わっていきます。

これまでの「無駄」に気付いて「シンプルな生き方」になりつつある印象です。

その「無駄」というものが

「大きな家具家電、マイホームや車などのモノを所有することの不自由さ」

→昨今のコロナ渦で巻き起きた都市集中型が崩れ都心から地方へ引っ越す人たちが出現。

都心の高い地代家賃などの固定費を削り、地方の広くて安い物件に移りリモートワークに励む、いわゆる「ノマドライフ、スローライフ」を実現できた人達がいました。

時代の変化と共に生活環境を変化させるには、「身軽さ」が重要。

その「身軽さ」を維持するには極力「モノを持たないこと」へと繋がって行きます。

しかし人は基本的に環境の変化を好みません。

せっかく居心地良くするために整えた環境なのに、また環境を変えて0から築き上げるのはしんどいぃってなるものです。

ただ現実は目まぐるしく変化する世の中。
昨日までの異常が今日では通常。逆も然り。

そりゃ身軽さが必然となりますわな。

※個人的にはまだまだ「地方でのノマド暮らし」が増加していくのは時間が掛かると思っています。

フルリモートできない中小企業も山ほどありますし、フルリモートで賄える職種も限定的であること。

それに「ノマドライフ」ができる方はかなり優秀な方が多いです。

次の「無駄」が

「モノでステータスアピールをすることに興味が湧かない」

車やマイホーム、沢山のハイブランド品や高級時計を所有して自己顕示欲を満たす感覚があまり芽生えない。

SNSは一昔前までは承認欲求を満たすための捌け口とされることが多かったですが、最近はネットリテラシーの定着も相まって他人の意見や発想を見つければ共感したり共有し、自身へ落とし込む傾向が強いです。

要するにあまり「羨んだり」「妬んだり」など、ごく一部の人たちを除けばかなり減りましたし、「最適な情報収集」や「個人の発信をする貴重な体験談」にはニーズがあります。

他人と比較したり身の丈に合わない真似事をするより、「他人は他人、自分は自分」というのが当たり前。

必要なものは落とし込み、不要なものはスルースキルする取捨選択が上手になったような気もします。

ここで所有する良さについて少しだけ書きます。

車やマイホーム、ハイブランド品などはステータスのためだけにあるわけでは無いのは百も承知です。

ミレニアル世代の私も所有欲がまだありますから、所有することでの安心感、達成感が生まれたり、「良いモノは多少高くても長く使えるし使えば使うほど味が出る良さ」という利点も承知してます。

しかし、資本主義がもたらした競争社会では消費者たちの価値観は

「安くてより良いもの」=「コスパが良い」

というのが当たり前になりましたし、ハイブランド品でなくても高品質なモノは増えました。

加えてSDGsの普及でリユースやサスティナブルな価値観も導入されはじめてきました。

モノに対して所有するだけでは満足せず、手に入れるまでや手に入れた後にどんな冒険をさせてくれるのか。

これまでもそれは基本的概念だったのが、「体験価値」「ファンベース」など、言葉に表すとより明確化し意識していきます。

モノ本体+αの付加価値を追求されているのが現状ですし、ストーリー性がより重要になってきます。

現代は技術の進歩で利便性や効率性がどんどん高くなり同時にどこか忙しなくなっているのも確かです。

モノ・コト消費に対しても、効率良く美味しいところをコンプリートしていきたい。

そして使用しなくても場所を取り、メンテナンスが都度必要であり、荷物になる「多くのモノを所有する」という「無駄」ができるって、贅沢なことなんです。

そんな時代になりました。

モノは持たずに経験値と体験価値の積み重ね

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敢えてここから「当たり前じゃん」な話をします。

少しだけ「物欲」を深堀りしてみると、対象のモノを手に入れるまでのプロセスが必須です

ずっと欲しかったハイブランド品があるとします。

■道端にその欲しかったモノが落ちていたので拾って所有する。

■時間・お金・体力を犠牲にして能力を高めた結果、報酬が高くなり、そのお金で買って所有する。

同じ「手に入れ所有する」結果だとしても、プロセスの違いでモノに対する思い入れも当然違ってきます。

例えば、

「身に付けている高級時計は、努力で積み上げたスキルで獲得した証みたいなもので、見る度に「初心忘れるべからず」という気持ちにさせてくれる。」

という思い入れがあるモノとしましょう。

反対に道端に落ちて拾った高級時計に、思い入れはありますか?

警察に届けるか、最悪質屋に売ったりなど、後味が良くない思い出くらいにしかなりません。

私たちはその「欲しいモノ」を手にするべく、経験値を積み上げて獲得します。
(プレゼントとかは一旦置いておいて)

ここで培われた「経験値(スキル)」が手に入れた「モノ」よりも遥かに価値があり、それを手に入れるために自己投資を惜しまない(それが気持ちいい)価値観が浸透してきました。

「仕事で必要だから」という理由で勉強するわけではなく、様々な経験値を伸ばすために自主的にスキルを付けるのが今は普通の感覚です。

(経験値ってお金では買えないので、資金力がある人は業務委託したりして効率上げたりしています。←これもまたスキルですね。)

手に入れたいモノを獲得するまでは自身でストーリーを構築し、晴れて獲得した後はそのモノ自体が新たな世界へ連れ出してくれる。

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あくまでも主役はモノではなく、それで得た「経験値」やその先の「体験価値」。

モノ自体は多くは持っていないけれど、様々なモノ・コト消費を通して手に入れた経験値と実体験は沢山手に入れた。

とっても効率重視でシンプルイズザベスト!な印象です。

個人的には仮想世界を体験できるAR・VRツーリズムをコト消費したいですね。

旅行カバンを持たずに地球の裏側に行けるなんて最高じゃないですか。

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