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ジュニア育成のためのテニスコート考察「まとめ」

皆さん、こんにちは。
「Change Court」記者のtakableです。

 この記事では、日本のサーフェス(テニスコートの種類)とジュニア育成の関係性について調べていきます。(2022.04.20現在)
※記事をより簡単に読んでいただくため表記に独自のルールを利用しています。

 今回の記事は、Twitterで繋がらせていただいた、「九州のパパさん」より「九州各地にハードコートを作りたい」、「九州にハードコートがない!」、「デコターフのハードコートを…!」という声を伺いました。
 そこで、今回は日本のテニスコート事情を一緒に確認しながら、下記3点を考察します。

・九州だけではなく日本にハードコートが少ない?
・日本育ちの子どもが将来、世界No1やGSタイトルを獲得するために、ジュニア育成に適したサーフェスはどのサーフェス?
・その他、サーフェスについての課題や解決策は?

 先の記事、ジュニア育成のためのテニスコート考察Vol.1~6を作成し、みなさんと一緒にサーフェスの考察をしました。今回はVol.1~6の考察を1つの記事にまとめることで、簡潔にお伝えします。

下記のバックナンバーをもとに「テニスコート考察まとめ」を記載します。
Vol.1 「理想」と「現状」の確認
Vol.2 「問題」の確認
Vol.3「ハードコートがない!?の真の原因」の確認
Vol.4 オムニとハードコートの「概念」の確認
Vol.5 「ハードコートでのプレーをしたい!」の「課題」の確認
Vol.6 ハードコートがない!?「解決策」の確認



結論

 ジュニア育成の理想のサーフェスは「ハード」です。しかしながら、現状はオムニのシェア率が50%以上に対して、ハードは18年間で年間約1%つづ減らし20%になりました。この事実より、ハードを利用したくてもハードが無いという問題が発生しています。
 この問題解決のためには、「大会参加者が施設と利用者に対してサーフェスの正しい知識と必要性を伝える」ことが鍵です。今回の記事は、問題解決の結論に至った理由を記載します。

理想と現実から発生するサーフェスの問題

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・サーフェス

 サーフェスとは、テニスコートの種類です。テニスコートの種類は下記の5種類です。

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・ジュニア育成で理想的なサーフェス

 12歳以下のジュニア選手の育成で理想的なコートのサーフェスは「クレー」と「ハード」です。その理由は、世界へ活躍する為の登竜門となる12歳以下のジュニアの大会で利用されるサーフェスは「クレー」と「ハード」の2つのサーフェスだからです。

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・現実
 
 全国大会出場を決める9つの地区大会で利用されているサーフェスは「オムニ」が施設・コート数で80%を超えています。

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・問題

 下記表はハードで開催された地区大会ですが、それ以外の地区である北信越、東海、九州はオムニでの開催が100%でした。理想的なサーフェスであるハードでの開催とはギャップが生じています。

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真の原因と概念整理

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・真の原因

 全国的にオムニの施設数とコート面数が多いことがわかりました。オムニが多い理由を、3つの層「施設」・「プレイヤー」・「コーチ・指導者」から算出し、オムニ選択理由の率が高かった3点をオムニ3メリットとして、下記表にしました。

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・概念整理
 オムニ3メリットの現状の意識である下記表が本当に正しいのか、確認をしました。

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 考察を進めることで実際は、テニスができる雨量の雨天でもハードでは「水切り」を利用すればオムニより早くテニスが再開でき、身体の負担が少ないとは断定できないことがわかりました。
 これにより、真の原因は「サーフェスに関する正しい知識が少ない」ことであることが理解できました。 

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課題と解決策

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・課題

 テニスコートの施設とコート数が減少しているが、テニス人口とオムニのシェア率が増えている状況下で「どうやったらハードのシェア率を上げることができるのか?」が課題です。 
  

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 この状況でも、オムニのシェア率が上がっていることが、ハードでのプレー環境を難しくしています。

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・解決策

 下記の3つにより、地方自治体の施設にハードの数を増やすことが解決策です。
①新規にハードコートを「建設」する(土地取得含む)
②現在の施設にハードコートを「増設」する
③オムニコートをハードコートに「改修」する

 その為には、「大会参加者が施設と利用者に対して正しいサーフェスの知識と必要性を伝える」ことです。
 そして、地域のテニスに対する共通認識を「テニスを通じて活動的な人生を過ごす」のテーマの基に「ハードコートのシェア率向上」を目指していくことが、解決策です。

 「こんなの解決策じゃないだろ〜!」、「ちょっと抽象的すぎない!?」、「そんなことはわかってるんです〜!」と思われる方もいらっしゃると思います。
 次の記事は、この解決策に対して具体的な計画(プラン)をみなさんと一緒に考察します。


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〜CC(Change Court)について〜
 CCは、テニスのジュニア育成に関する問題や課題を解決していくための考察記事です。
 「うちの地区こんな問題があるんですが…」、「これは正しいのかなぁ!?」、「これってどうしたらいいでしょうか?」そんなテニスのジュニア育成に関する悩みや課題を解決できるきっかけを皆さんと一緒に考察します。
 

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