世界に出て行かなくても良い?
日本人は内向きという言説は遥か昔からあり、そこには幾分ネガティブな意味合いが込められている。
内向きの何が悪いのか。別にそれで回っていれば、何も悪くないではないか。
人間は変化を嫌う。だから外よりも内にいたい。そのことを誰かがとやかく言う必要はない。
外に目が向く人の一つの傾向として、内に行き詰まりを感じているという点があるのではないか。内で上手く行ってないから外に目が行く。
もう一つはゆとりのある人。時間にもお金にも心にもゆとりがあるから外に目を向けられる。
さらには国際意識の高い人、想像力の豊かな人なども海外に気持ちが向きやすいのではないか。迫害、難民、飢餓、戦争などで苦しい思いをしている人たちの心に寄り添ってあげたい、こうした問題を他人事ではなく自分事だと捉えられる力のある人。
こうして見ていくと、多くの日本人が海外に進出しない理由は以下の4点が推察される。
①国内で何とかなっているからである。
②時間、金、心にゆとりがない。
③国際問題を自分事だと捉える想像力の欠如。
①は、国内で行き詰まれば必然的に外に目が向くだろう。
②③は、悲しい現実よね。
ネットの発達で、わざわざ外に出て行かなくても、良いものであれば外の方から、近づいてくるようになっている。
ピースの綾部、ウーマンラッシュアワーの村本、外に行くことをアピールする必要性あるかね。芸人が海外行くなら野沢直子くらいのスタンスがかっこいいような気がする。
あと今はネットがあるんだから、内と外を軽やかに行き来しながら、面白いコンテンツを作り続ければいいんじゃないの。「ゴッドタレント」みたいな番組もあるわけだし。
YOSHIKIや坂本教授やGacktや宇多田ヒカルなど、アーティストには海外在住の人が多いけれど、外に出るっていう感覚じゃくて、必要に応じて内と外を軽やかに行き来してるよね。
そんな感じでもはや外に出ることをイキる必要はない。
秒で行って秒で帰ってまた秒で行く。散歩くらいの軽やかさ。何ならわざわざ外行かなくてもネットで済みます、くらいの感覚がちょうどいい。
外に出ることによって得られる物があることは理解している。
私もいつか海外で働きたいと考えて海外転勤のある職種に転職した。ただ今は海外に長期で住みたいという気持ちは小さくなりつつある。
日本人の内向きの国民性を一方的にネガティブに捉えるのは、趣味嗜好の優劣を論じるが如くにナンセンスだが、海外にお世話にならないと生きていけない国なんだから、もう少し海外に目を向けてみても良いような気がする。