【新譜感想#2】thaw/くるり
くるりはいいバンドだ...。
〇でんぱ組の新譜感想は後日です。
ついに待ちに待った、
でんぱ組.inc「愛が地球救うんさだってでんぱ組 inc はファミリーでしょ」
の発売日!
だが、CDが来ていない。
そんな、自分のCD。どこにあるかというと、
まだ東京にあった。
色々話はあるので、CD届き次第、色々まとめて話します。
(サブスクも来週…。)
〇thaw/くるり
そんな、でんぱの悲しみを払拭したアルバム、thaw。
完全新曲!というアルバムではないが、
今までのアルバム等への未収録曲をまとめたアルバムです。
※中には'98からの歴史のある曲も。
さらに再燃したくるり熱が止まらない一枚でした。
くるり公式のセルフライナーノーツと共に聴くと一段と深く感じます。
M1「心のなかの悪魔」から始まり。
Vo.岸田繁の弾き語りから始まり、段々と楽器の音色が加わっていく。
君は僕の悪魔と戦い 手負い 泣いていた
どうか少しでも青空が 見えますように
街に溢れる人々の それぞれの行方を
追うように悪魔は 泣いていた
くるり-"僕の心のなかの悪魔"
美しいピアノと共に心の中の悪魔を語る。
悪魔は誰にでもいる。けども、残忍さだけでない。
2009年の作品(魂のゆくえの頃)とはいえ、今の現状を表すような歌詞。
M2「鍋の中のつみれ」食材を不思議な目線でゆったり歌う曲。
一人暮らしで鍋を作って、余らせてしまったような寂しさ。
食材目線で歌われるので、メロディーと共に、その寂しさが倍増される。
こちらも魂のゆくえの頃の作品。
この2曲でアルバムに引き込まれた。
やはり、魂のゆくえ はいいアルバムだと思う。
降ってこい 降ってこい 降ってこい
雨なら何度でも降ってこい
そりゃ一度や二度なら負けません
ほら なんぼでもなんぼでも降ってこい
くるり-ippo
と、民謡の様な懐かしさを思い出すようなM3「ippo」、セルフライナーノーツでは、2011年、東日本大震災後の4月に書いた曲とのこと。
途中から転調したところから、見え隠れする、くるりからのメッセージ。
背景を知ると凄く感慨深いものがある。
M4「チェリーパイ」。2000年ごろ。初期くるりを感じる、スローテンポなのにロック。
アルバム「図鑑」に収録されている「街」に近い。
いや、違うか?
カントリー調のM5「evergreen」
今までの独特な雰囲気から、青空の下で聴きたい爽やかさ。
今までの雰囲気からぐるっと回って、180°全く違うなこれ。
7200°とか言おうとしたけど、そうなると、そのままになっちゃう。
ここから、インスト曲2曲。
タイトル通り、ヨーロッパの街並みの音をサンプリングしたようなM6「Hotel Europa」
2007年、「ワルツを踊れ」のレコーディングでプラハに一泊したことが由来ということ。タイトルにも、曲にもヨーロッパ色が強いのはこういったことだった。
そこから繋がるM7「ダンスミュージック」。
ポストロック・エレクトロニカ風なインストナンバー。
ノリノリで踊れ、少しずつ、少しずつ雰囲気が変わっていき、どこに終着するのかワクワク感を感じる、インストながら聴き飽きない曲。
最後の4曲はベストオブくるりの初回盤限定で聴けた4曲が復活。
※原点であり、ベストオブベスト。
怒りのシャウトをぶつける、アンテナ時代の曲、M8「怒りのぶるうす」
バーのようなオシャレな歌詞は短いながらも、怒りのシャウトロック(ラウドパンクではない。)
M9「giant fish」、くるりの中でも上位に入るくらい好きな曲。
(なぜ20曲に入れなかったんだ...。)
98年の初期くるりらしい、おっとりとしたリズムで力強く表現する、夢のような、いや、違うような?
さっぱり、まっすぐさ。
シャッフルの颯爽としたギターでふとした景色、1日を歌う
M10「さっきの女の子」、
癖が強すぎて、「これ、くるり?」って感じになるM11「人間通」。
所謂「ガストロンジャー」、「幸福な朝食、退屈な夕食」のような、メロディーに乗っているのか?乗っていないのか?というボーカルの乗せ方。
癖の強さが凄い。最後のアウトロが2分くらい爆発してる辺りも癖強。
未発表曲といっても、ここ20年くらいの間での話で、さまざまな側面のくるりが見られます。
今回は先行配信ということで、5月のアルバムには、追加で4曲追加されているとのこと。こちらも要注目です。