【19話】1棟アパート購入した時の話(2022年4月)前編
こんにちは。不動産投資家兼「現役」不動産営業マンのちゃーなんです。
現役20年目になりました!
私は、本業の不動産仲介で都心・城南エリアを中心に新築・中古マンション、土地、戸建て、1棟マンション、1棟アパート、ビル等の売買を行っている傍ら、プライベートで不動産投資を行っております。
1都3県で木造アパートを中心に買い進めています。
基本戦略は自己資金温存/フルローン/バリバリレバレッジで、
月のキャッシュフローを厚くしてます。
今は3棟所有しておりますが、自己資金5000万円以上を温存し、
4棟目を検討中です。
私自身の経験と数多くのお客様(投資家)から学んだ成功談、失敗談を伝えていき、皆さんのお役に立てればと考えております。
私の記事をご覧頂いた方には
☆不動産投資を始めてみたいと思った。
☆不動産投資における不安が無くなった。
☆投資戦略の軸が確立出来た。
☆1棟目が買えた!
☆家賃収入を得られた! 等々
となって欲しいと思ってます。
そう思いながら書いてます。
私自身がサラリーマン大家なので、サラリーマン大家の為のお話が中心になります。
今回は「アパート1棟購入した時の話(2022年4月)前編」についてお話をしたいと思います。
話が長くなりそうなので、前編・後編と2回に分けて書きます。
ご了承下さい。
私は現役の不動産仲介営業マンなので、朝飯を食べると同じくらいの感覚でほぼ毎日「レインズ」をはじめ、各ポータルサイトに掲載されている新着物件を確認します。
レインズより、楽待や健美家に掲載される方が早いのでポータルサイトの方を優先して見ています。
その点では、不動産業界で働いているメリットはありません。
今回購入した物件は、「楽待」に出ていた物件でした。
実は、2022年に入ってから今回の購入に至るまでに2度買付を入れた物件がありましたが、融資が希望通りおりなかったり、買付が数件重なって買えなかったりと・・・
昨年と比べ、一段と価格が高くなっていますが、まだまだ検討可能な物件は出てきます。
今回は3度目の買付でした。
結果、某地銀からフルローンの融資を承認頂き、無事購入出来ました。
ただ、購入に至るまでにはいくつかのハードルがありました。
・買付が7件重なった
・某地銀(私が融資予定の地銀)に既に数件この物件の審査依頼が来ていた
・稼働率50%(内2部屋は原状回復が必要)
このハードルをどのようにクリアし、購入出来たかをこれからお話ししたいと思います。
楽待に新着で初掲載された日の朝7時台にこの情報に気づきました。
普段は通勤時間中にチェックをするのですが、この日は朝起きて寝ぼけ眼でスマホを開いていた時に見つけました。
<物件概要>
エリア:埼玉県川口市
駅距離:徒歩10分
構造:木造8世帯
築年数:35年
土地面積:約300㎡
年間収入:約500万弱
価格:5,500万円前後
利回り:約9.0%弱
不動産投資家は普段から物件チェックを欠かさず行っているので、
一目で「おっ、これは面白そう!」と気づくものです。
この時、競合するだろうなという予測は容易に出来ています。
そして、通勤途中に行った行動が下記の通りです。
・物担はどこか? ←超絶大事です!
・資料請求(物担に)
・資金シュミレーション(ストレスチェック、CCR、DCR等の確認)
・路線価
・「指値」交渉の準備
・立地やエリアの調査
・賃料相場
・業者買い取り価格打診(仲が良い建売業者にいくらで買い取れるか確認)
※物担=売主と直接繋がっている仲介会社の事
細かくチェックすると時間がかかるので、まずは大雑把に浅く広く確認行うのが良いというのが私の考えです。
「買付」を入れるのが先では? ※買付=申し込みの事
ここは意見が割れるところです。
よく、問い合わせよりも先に「買付」だけ送ってくる人がいます。
業界内では「ノールック買付」あるあるです。
他の人に物件を取られてしまうという気持ちはありますが、
私の場合は、まず「自分が買う基準になりそうかを確認してから買付を入れる」ようにしています。
また、業務時間内であれば、買付を入れる前に相手の仲介会社の担当に電話をするように「私が何者なのか?をしっかり話す」ようにしています。
そして、「なるべくキャンセルをしないようにする」事を強く意識しています。
私も仲介営業マンという仕事をしているだけに、営業マンや売主の立場をわきまえるようにしています。
キャッシュで買いますのでローン特約は付けなくて良いです。
また、満額で買うので1番手でおさえて頂けますか?
ここまでの条件が揃えば営業マンも売主に話を持っていきやすくなりますので1番手でおさえようという気持ちになりますが、素性が分からない人からいきなり買付だけ送られてきただけでは、例え1番早く買付を入れたとしても買える保証はどこにもありません。
融資と同じように、営業マンや売主からの信用を得る事が大事だと思っています。
話は脱線しましたが、
物件の下調べが終わり、買付を入れる気持ちが固まりました。
買付のひな形をプリントアウトし、署名・捺印をし準備完了です。
買付を送る前に私は、物担の仲介会社に問い合わせをしました。
運よく電話がつながりました。
物担会社のホームページも確認済みでしたので、すぐに代表の方だと分かりました。
「よし、決定権がある方だ」という感じです。
代表からはこのようなお話しがありました。
「朝から問い合わせがひっきりなしに来ている。会った事もない人から買付申し込みがFAXで数件きているし、他社からも問い合わせが来ている状況です。」
「やっぱりな。」という感じです。
私はざっとですが、このように話をしました。
「〇さん(代表の方)、私は〇会社に勤めております。同業なので、状況は理解できます。金融資産はザックリ〇万円位です。事前に融資先からもこのような物件であれば具体的に検討出来ると言われていますので、〇万円で買付を入れようと思っているのですがいかがでしょうか?」
「もし検討が可能であれば、〇さんと本日お会いしたいと思っています。」
「空室が見れるようであれば是非とも現地でお会いしたいと思っています。」
「まずは、私の名刺と金融資産や保有物件をまとめたプロフィールシートをお送りしますので、可能性があるようならご連絡を頂けると嬉しいです。」
と言ってメールアドレスを伺い、名刺とプロフィールシートを送りました。
同時に融資先の某地銀にも融資審査の申し込みをしました。
指値希望額を伝えているので、買付が本当に多く入っている、或いは指値額が大きすぎる状況なら連絡が来ないはずです。
この時、9時30分前後位で本業が始業する位の時間でした。
物件を見つけてから約2時間位です。
それから少し時間が経ち、確か10時過ぎ位だったと思います。
先方の代表から連絡が来ました。
「先ほど頂いた指値額はちょっと厳しいかもしれません。もう少し上げて頂けるのであれば、売主に話をしてみますので買付を送って頂けますか?」
「分かりました。すぐに買付をお送りします。ところで今日どうしても空室部分を見たいのですが、お時間を取って頂く事は可能でしょうか?」
「大丈夫です。では〇時に現地で。」
<チャンス到来シグナル>
電話が来たという事は買える可能性がまだある。
物担であるから相手にとっては両手なので嬉しい。
指値額が現実的である。
買う気があると思って頂けている。
仲介会社も相手の顔を見て話しをしたいと思っている。
素性が分かる人と取引したいと思っている。
このようなシグナルを感じ取り、競合した時に私を選んで頂く為には、
「代表と直接会って話をする事が一番の近道」だと考えました。
代表とお会いする時間が近づいてきました。
私は、約束時間よりも1時間早く行き、
・最寄り駅の雰囲気
・最寄り駅から現地までの道のり
・現地調査
をしました。
想定外の事もありましたが、まあ許容範囲としました。
そして、ついに代表とお会いする時間がきました。
空室部分を全て拝見した後、原状回復が済んでいる1室で代表と色々お話をする事が出来ました。
代表から色々な話が出ましたが、その中でも一番心に残った言葉は、
「売主とは長い付き合いだから全て任せてもらっている。こうしてお会いしてどういう人か分かると良いんだけど、買付だけ送ってきて素性が分からない人と取引するのはちょっと不安なんですよね。」
私自身もどういう経緯で売却をしたのか?売主と代表がどういう繋がりだったのか?等々、直接お話をした事で安心出来ました。
きっと代表も同じ思いだったと思います。
そこで、代表から嬉しいお言葉を頂きました。
「〇さん(私の事)、あと50万円買い上げてくれれば1番手でおさえるけどいかがでしょうか?多分、売主は大丈夫って言ってくれるので。大丈夫なら、ネットから物件情報を落としちゃいます。」
「分かりました。50万円買い上げます。よろしくお願いします。」
交渉成立です。
これまでの話でお伝えしたかった事をまとめると
・すぐ行動する事が大事
・会って話をする事が大事
・物担の決定権者と直接話をする事が大事
・買付のスピードよりも信用を得るスピードの方が大事
です。
後編では、
・融資先とはどのような話をしたのか。
・空室50%というのは融資に影響あるのか?その対策は?
についてお話をしていきたいと思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました😁