スマホゲームに感謝課金した日

夕飯は、肉団子たっぷりの鍋にした。
あたたかい食べ物を口にすると、わかりやすく体が温まる。
人間は生きものなんだなと思わされる。


もうすぐ7年間のサービスに幕を閉じるスマホアプリがある。
どうぶつの森、ポケットキャンプ。
サービス終了のお知らせは、当時ネットをざわつかせ、
わたしの目にもすぐニュースとして飛び込んできた。

このアプリは、配信開始当初からプレイしていた。

当時は会社員で、忙しいながらも手応えのある仕事をしていた。
やりがいもあったし、成績もよかった。
ただ、職場の人間関係がこじれにこじれて
一番辛い時期だった。
そんな時にこのアプリが配信開始となり、
ちょっとした話題になっていたので、わたしもすぐにダウンロードした。
残業続きで家には寝に帰るだけの日々。
デスクワークの休憩がてら、お手洗いに立つついでに、
アプリを少しプレイする時間だけが、わたしの癒しになっていた。

そこから数ヶ月間はやり込んでいたと思うが、
いつの間にか、さらに精神的にも肉体的にも追い込まれて
ゲームどころではなくなってしまった。
いつ、プレイが途絶えたのかも覚えていない。
ただ、程なくしてわたしは自律神経をおかしくし、
最後は逃げるように転職したのだった。


次にこのアプリを開いたのは、今年に入ってから。
結婚式の準備をしていた頃、同時にゲーム実況配信にハマったことから
どうぶつの森が気になって、
そういえばスマホでできるゲームがあったな…と
約6年ぶりにアプリをダウンロードした。
当時のプレイデータは消えていた為、最初からのスタート。
それも、程なくしてニンテンドーSwitchを手に入れたことで
興味の先はあつまれどうぶつの森へシフトし、
ポケ森の存在はすぐに忘れてしまった。

そして先月。
ポケットキャンプ(ポケ森)がサービス終了すると聞いて、
懐かしさに、久しぶりにアプリを開いてみた。
何度もプレイし始めては、放り出してしまった
「続けられなかった」という罪悪感もあったけれど
最後なら…と気軽な気持ちでさわってみたのだ。

すると、なんとこのタイミングでハマってしまった。
課金しないと全く楽しめないアプリだとばかり思っていたが
久しぶりに開いたそれは、そうでなくても十分楽しめる状態で、
進めていくうちにうちに要領を得て、面白さがわかり、
毎日飽きることなくプレイしてしまっている。

これは、幼い頃に、ドールハウスとかシルバニアとか、
小さくて可愛いお人形遊びが好きだったわたしには、刺さる。
収集癖がある人なら尚のことだろう。
Switchのソフトよりも、ひとつひとつのアイテムが凝っていて
バリエーションが多いから、見ているだけで可愛いし、楽しい。


今日、欲しいアイテムもあったので
思い切って少し課金することにした。

今のアプリでのサービスは、あと10日もせず終了してしまうけれど。
プレイデータは次のアプリへ引き継げるというし、
何より、7年前のわたしに、楽しみをくれたアプリだったから。

あの時、たった一人でほんの数分、このゲームをする時間が
職場で戦っていたわたしにとって、どれほど癒しになっていたか。
いつの間にかプレイしなくなって忘れていたけれど、
あの時のわたしは人生の中で最も心的ストレスが大きかった時期だ。
このゲームが、わたしを孤独にしないでいてくれた。
今回、久しぶりにポケ森を再開してやり込んでいるうちに
それを思い出すことができた。


幼い頃からあまりゲームで遊ばせてもらえない家で、
大人になっても、「たかがゲーム」と思っていたけれど
今年はそのゲームに、たくさんの感情と思い出をもらった。

自分がこんなにゲームにハマるとは思っていなかったけれど
こういう予期せぬきっかけで何かに出会うのは、やはり楽しい。
これから先も、気軽な気持ちで、いろんなものに触れて、
楽しさを知っていける人生であったらいいなと思う。

あつ森も、購入以来、毎日プレイして300日目の今日を記念して。

また書くね。
よかったらフォローして明日の投稿もお楽しみに!


いいなと思ったら応援しよう!