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もしも、こんな奴がいたら【第18話 叶わなくても】

新たな一歩を踏み出す28歳のサクラに会いに行った。

サクラは不安を胸に沖縄行きの飛行機に乗っていた。本島にやり残したことなど何もない。あとは、沖縄でしかできないことをするだけだ。

あなたは、「好きな人には、好きだと告白しろ!」と、そう言っていた。サクラも同じ考えで、ずっと生きてきたから、安心した。

告白して本当によかった。会えるうちに会っておいて、告白もできてよかった。叶わなくてもいい。おかげで悔いなく生きている今がある。


あなたのお陰で新しいことに沢山チャレンジできた。怖くて行ったこともなかった都会の夜のきらびやかな街を歩いたり。人前でお芝居をさせてもらったり。飲めないのに飲み屋に行ったり。告白したり。電車の乗り方も覚えたり。たくさんの資格を取ったり。

沢山の経験をさせてくれてありがとう。

今。それが、その全てがやっと活かせる。活かせる日がやってきた。

よーし。一花咲かせてやるぜ。さようなら本島。

離陸と同時に、さくらは心の中であなたに改めて感謝を伝えた。


青春を生きる高校生たち、若者たちの悩みを聞ける人になる。そして彼らに伝えよう。叶わなくても伝えようと。どんな形でも伝えるんだと。


もちろん、高校生以外の全ての世代の話しを聞きたい。今までの全ての知識と経験を活かして。

だから聞かせてくれよ。


なぜ、こんなにも聞かせてほしいかって?
そのきっかけとなった日を次の話で覗きに行こうかな。


あなたにも、あなたを見守る妖精がいます。きっと、今日もあなたを見守っているはずです。


いつか、あなたに届きますように。


そして、あなたの素晴らしさが世界中のみんなに伝わりますように。



私の心の陽射しへ感謝を込めて。

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