日向山へ行ってきました
これは、気ままで楽しいだけの、ハイキングのお話です♡
…と思いきや、まさかの、なかなかに「登山」としか思えないハイキングもどきに挑んだ 初心者🔰のお話です。
ハイキングって、個人的には小学校の「遠足」のようなイメージを持っていましたから…
ましてや、大人の遠足ってよりは、小学生が楽しめる ワイワイお話しながらウキウキ歩くような、そんなイメージしか持ってませんでしたから…
まず、尾白川渓谷駐車場に車を止め、竹宇駒ケ岳神社へお参りし…
苔むした大きな石や点在する神秘的な祠に心ときめかせ…
さぁ、出発!!!!
…と、登ったことがある方は お気づきかもしれませんが、そう!チャレンジャーなわたしたちは山梨県のガイドブック曰く「上の駐車場(矢立石)からじゃ、まぁ片道1時間半くらいで軽~く行けちゃうよ♡」というハイキング感を真に受け「じゃあ、もうちょっとしっかり登山を楽しもうか🙆♀️」なんて 、敢えて+1時間の、下の駐車場からのコースを選んだわけです。
しかーーーし!!!
登り始めて5分で「あれ?」って思ったよ…💦
信じたくもなかったけど「いきなり直登!ゴロゴロ石よじ登りコース」が始まっちゃった訳です。
あぁ、でもね、始まりのとこだけよね…って信じて…
まだまだ始まったばかり、気力も体力も充分あるし!!!
「気合いで乗り切れ~!」って、グングン登る。
わりと、しっかり、グングン登る。
大きな石を踏み越えて…
倒木をくぐった時には、なんて素敵なんだろう♡ってドキドキして…
ウキウキ登った数分後には、そのドキドキが単純な動悸になり、息切れを呼び、足がもつれ…
案外に、道は険しく、傾斜は急で…
ちなみに今回の日向山は3人で登りました!
その名も「カズトリオ」
内訳は…カズ隊長と、カズ先輩、そして🔰カズ
カズ隊長はアウトドア派で登山こそ あまりしないものの、普段からキノコ狩りやらタラの芽採りやら、山歩きには慣れている。
カズ先輩は本人曰く、インドア派…
でも大自然の中を駆け回り、自然と戯れることが大好きな自然愛好家。
そしてわたし🔰カズは、最近は運動もしてなければ 山は盆地から目を細めて眺めてるだけの、ヘタレ度100%な ゆるーーーい生き物。
だから…置いてかれるに決まってる…
けど、何とかついて行く。
お水飲み飲み、ついて行く…
そのうちには、お腹がすいちゃって…
あぁ、チョコ食べたい…と思いながらついて行く。
登りがきつくて暑くなって上着脱いで…
汗かきながらついて行く…
あ、そうそうヒートテックはね、暖かいけど汗は乾かないから山登るのには向かない気がする。
いや、下界では重宝に使わせていただいていますけどね💦
隊長が何やら止まったぞ??
右の林の中を指さして「あそこー!わかりますか?」って言っている。
ん???
「猿ですよ🐒」
おー、ほんどだ!猿だ猿だ!!!と喜んでたら、もう一匹いるよ???
猿で気分を盛り上げ歩き出すと…
「ぎゃーーーっ!きゃっきゃっ!!ぎゃーっ!」
林の中、あちこちから奇声が上がる。
「何?鳥???」「え?猿???」
右の林がザワついた…
わ!猿!!🐒🐒🐒🐒🐒🐒🐒🐒🐒🐒
たっくさんの猿、山をかけ降りてく。
小猿もいる!!
赤ちゃん猿は、お母さんのお腹や背中にしがみついてる。
すごいスピードで駆け降りる。
圧倒されて見てたら、写真も動画も撮り忘れてしまった…。
なるほど、やっぱお住まいの方たちは慣れてるな、四つ足で地面に近いメリットって こういう環境では存分に生かされる、うん…などと納得しながら再び登り始めると…
あ!!!人工物!道路が見える!
しばらくは、そこから舗装された道路を歩き、文明の利器ってなんか楽…と複雑な気持ちになる。
そしてまた、山道…えーーー!
…って、おいおい💧💧💧
ここはまた結構な岩場…(🔰カズ目線)
でも、ここからは長くは続かず やっと!!!「矢立石駐車場」に到着❣️
はい、ここまでは序章、勢いで付けてしまったオプション、そして ここからはハイキングの始まりです😊
よっしゃーーー!!と、ほぼ気力が尽きかけてた心にほんのり🕯火が灯る…
…と、ここまで個人的なことだけで進みましたが、この前日は南アルプスの山々に初雪が降り 盆地は雨。
そう、天気予報は回復傾向を伝えてたけど…案外どんよりしてるものの雲は高く、山はキレイに見えている。
前日の雨の割には足場は悪くなく、泥で滑る心配もない。
ここからは、ハイキングが始まるよーーー😊
…とは言え、ここまでの想像を超える山道に気力体力共に7割は消費済み。
ても、残る行程は6割と言ったところ…
後半戦は3割の気力、体力で乗り切るしかない!!!
…でも、まぁハイキングだしーーー♡
ここからは道標に10-0とか、10-1とか書いてある。
だから頂上までの大まかな距離感がわかる。
大きな石を登ってきたこれまでとは違い、木道でキレイに整備されているので、隊長とは少し離れても安心です。
…まぁ、所々土がえぐられ段差がきつくなっている場所もあるけど、今までに比べればなんてことない。
気がつけば木々の葉は夏の名残りから秋へと色を変えている。
落ち葉に彩られた山道を進む…
うーーーん…気づいてしまったんだけど…
そこそこ進んだけど10-1ないよ?
え?見落としたっけ???
いやいや、それしか考えられんよな、うん…
かなり歩いてるよ??
気をつけて見てれば10-3とかあるだろ、そろそろ…
なんて思う頃、隊長が発見!!!
「10-2です!」
おーーーー、まじかよ…😅😅
2、ですと???
えー、こんなに歩いて 2ですと??
えー、じゃあ あと3と4と5と6と…😵💫
…と、ひとり毒づく。
が、黙って登る。
以降、道標は見たくない気分だったけど、隊長が10-4を伝える…
まだ半分以下…😨💧
大きな段差を踏み込んで上がると、一気に心拍が上がる。
もちろん、息も上がる。
研究熱心なカズ先輩は、心拍を呼吸で早く安定させる方法を考える。
途中から見えた富士山は久しぶりに たっぷりと雪をたたえ「絶景かな絶景かな♡」とカズトリオはしばし写真タイム。
やはり富士山は日本人の心を揺さぶるのです😊
富士山から霊気を与えられ、さぁ再び頂上へ向け歩きだします。
とはいえ、日本一の富士山だけど…
山梨県民は特別な思いを寄せる富士山だけど…
その霊気も長くは持たず…
富士山、ヘタレでごめん😭😭
わたしはもう、おなかがすきました…
…と顔を上げると、ずいぶん先を歩いていたカズ隊長がニコニコしながら立っている。
休憩なの??
…差し出される、ひとかけらのおにぎり🍙
むさぼり食う。
うめーーー!!!と吠えたいけど我慢…
そして、もうひとかけら…🍙
ふたたび、むさぼり食う。
やっぱり米なんだよなぁ…と よくわからない納得のもと深く噛み締める。
ここで富士山に続きまして、本日2度目のニッポンの真髄に励まされ、先に進む勇気をもらう(…え?たかがハイキング💦)
道々葛藤がありました。
もうここで待っていようかと…(だから、ハイキング💦)
少し高い段差を踏み上がるたび、膝がガキガキ音を立てました…
…そしておもう。
なるほどね、股関節なんだな、股関節が悪いんだよな…
大腿筋膜張筋の辺り動き悪いな…
膝ってより、股関節なんだろーな…
筋力弱ってるからな、負担かかるよな…
ボソボソボソボソ…
ひとりごちながら付いて行く。
離れたところで一本道、迷いようがない。
ふと気がつけば、熊笹が生い茂る。
これは吉報❣️
頂上に近くなると熊笹が多くなるって書いてあったもん!!!
…そして見つけた、10-8の道標。
え…まだなの??
まだ頂上じゃないの??
あと10-2もあるの???
わたし、無理かも…😞
とか思っていたら、 なんか平ら。
え、ちょっと下ってる…
あー、ハイキング…🤭♡
もうカズ隊長見えないけど、カズ先輩いるからいっか…
と、最後尾を進む…
カズ隊長が見当たらないので、待ってくれたカズ先輩と分かれ道を「日向山三角点」という方向に行ってみる。
すぐに日向山三角点に到着。
…隊長いない、こっちじゃないね、と戻る。
だいぶ平地化した場所の熊笹に、昨日の雪の名残り。
そう、もう ここは日向山のいちばん高いところ。
…カズ隊長発見!!!
熊笹にの葉に乗った雪を触ってる❄
はぁはぁ息を切らせながら、暑い暑いと汗を拭いながら登って来たから あんまり気づいてなかったけど、周囲の空気はキーンと冷え始めてる。
でも、雪をつまんで感触を楽しむ。
久しぶりの雪…
おぉ!!!雪だ雪だ!と ひと時テンションが上がるカズトリオ…
だいぶ、アップダウンがない…
10-8辺りから、道はわたしの味方をしてる。
木々の鬱蒼とした感じがなくなった…
すきずきした空きずきした木の間から見えるのは向こうの空…
先を行く カズ隊長が、林の向こうに消えて「わぁ!!!」と言って手招きする…
「すごい!!!ここから突然寒いです!」
普段冷静なカズ隊長が かなり興奮気味に 意味不明なことを言っている…
いったい何がすごいんだ??
え?寒いってこと???
…と腑に落ちないまま、林を抜ける。
と…
えーーーーーーっ!!!!!!!
こんなことってある??
「なにこれーーーーー!!!!」
まず、この言葉しか出なかった…
そこに広がっていたのは想像もできない世界…
前評判は聞いていた。
ガイドブックだって見てたから、「雁ヶ原」と呼ばれる白砂の山頂が「天空のビーチ」と呼ばれることだって知っていた。
でも!!!!何なの?この絶景は…
前日降ったばかりの雪は高山の山頂付近を柔らかく真っ白に覆い…
その下、中腹あたりは紅葉のもこもこした木が覆ってる…
もっと下を見下ろせば、まだ緑の葉を茂らせた木々…
まさに、息を飲むほどの絶景。
今までに見たことのない世界が広がった。
景色に圧倒され、身動きのできない時間がしばし流れる…
そして気づく…
あ、身動きできないの、寒さのせいもあるじゃん…
え、しかも高所恐怖症だし…
動けない理由は三重に重なり…
そこにカズ隊長の呼び声。
おにぎり食べましょう🍙
温かい麦茶もありますよーーー!!!
…神降臨🌟⭐️💫
できることなら、この絶景をいつまでも眺めていたかった…と言ったのはカズ先輩ですが、とにかく寒い。
ほんとに寒い。
寒いっていうか、冷たい。
だいたい、わたしのスマホは寒すぎて途中で仮死状態になってしまったくらい。
あんまり寒くて正気に戻り、さて戻ろうか、となりました。
晴れた日の天空のビーチは白さを増し、青空とのコントラストが まるで本当の砂浜を思わせるそう。
でも、この日の絶景はまさに奇跡。
前日の雨にはドキドキさせられたけど、冷え込んだせいで高い山は雪になり、この日もまた晴れなかったおかげで初雪に彩られた山頂をそのまんま間近で見ることができたんだから。
どこに行っても割と奇跡的な出会いに遭遇するというカズ先輩の背中を拝みつつ、山を降りる。
下りはみんな調子いい。
わたしは多少膝が痛いけど…まぁ、何とかなるだろう…
と思ったのは、矢立石の駐車場まで。
ここからはハイキングじゃない…
絶対違う…
高所恐怖症なわたしは、だんだん遅れる。
だって、怖いんだもん🥺
行きと違って、下が丸見えなんだもん…
転げ落ちてく🔰カズが目に見えるようなんだもん…
なのに、2人は軽快に降りて行く。
もはや、わたしなど初めからいなかったかのように…
きっともう3年も前から忘れ去られてるに違いない…とか、拗ねながら…
よちよち降りる。
危ないから、しゃがんで足を伸ばして…
それすら無理なら、後ろ向きにハシゴ降り♡
四つ足で降りて行く。
そして降りきった わたしを2人が拍手で迎えてくれる👏👏👏
あ、よかった、覚えててくれてたんだ…😄
とりあえず、無事に降りてきたカズトリオを迎えてくれたのは なんと!!!!
これまた絶景の夕焼け。
この景色もまた、昨日降った雪が反射してこの色に染まっているので奇跡。
本当にひと時、刻々と色を変え、あっという間に消えてしまいました。
帰り道に見えたのは、夕焼けをバックにした八ヶ岳…
本当に盛りだくさんの自然の織りなす神秘的な風景に巡り会う1日でした。
さて、この後は…
べるがに行って、尾白の湯で冷えきった身体を芯から温め、露天風呂を満喫し、次回は宿泊がいいよね!と話し、北杜市在住のカズ隊長は それなら自宅に帰ると言い、それじゃあタクシーじゃーん!!とツッコみ…
楽しく厳しい(?)登山の夜は更けてゆくのでありました。