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「じゃあ先にやっていいよ」とレジの順番を譲られた話

師走になって誰もが何処かしら余裕が無く忙しそうだ。特に今日はクリスマス・イヴという事で近所のスーパーも混雑している。高齢者の多いこの町にもセルフレジが導入された。数ヶ月が過ぎ、今ではかなり定着したように思う。皆、積極的に利用している。でも、いつの間にか会計が終わってから、購入した商品の袋詰めをするカウンターが無くなった。つまり、セルフレジを通過した時点で、持ち帰る荷物は持ち帰りやすいように袋に仕舞わなければならなくなったのだ。

セルフレジの導入当初は荷物を整理するカウンターがあって、取り敢えず会計まで終えて、ざっと詰め込んだエコバッグを持ってカウンターに移り詰め直す事ができた。今はそれが出来ない。肉や魚は備え付けのポリ袋に入れ重いものは下に、壊れそうなポテトチップス上にというように袋詰めも工夫が必要だ。でも、レジ待ちをする行列を見たら悠長にしていられない。
そんな理由もあって、有人レジも混み具合によって遠慮なく利用している。会計後、カウンターで工夫しながら荷物を仕舞う事ができるからだ。

今回、有人レジがとても空いていたので並ぼうとしたら、とあるご婦人とほぼ同時に列に並ぶことになった。ちょっとだけ私が早かったのだが、そのご婦人は私の前にスッと入り込んで遠くの旦那様を手招きした。私は思わず「あら!」と声が出てしまった。するとそのご婦人は「じゃあ先にやっていいよ」と言った。「あら、いいんですか」と私は遠慮しないで先にレジを通してもらった。私が早かったという自覚があったからだ。でも、「じゃあ先にやっていいよ」は何だか失礼だなと思った。見ず知らずの私にいう言葉として適切なのか?自分が割り込んだ自覚があったからなのか、私を見ることなくそう言ってレジを譲ってくれた。譲ってもらったのか?何だかスッキリしないままスーパーを後にした。もっと言い方あるよねって、気にする私は人間がちっちゃいのだ。

人の振り見て我が振り直せ、私は「じゃあ先にやっていいよ」なんて絶対言わないぞ!と自らを戒め、次に、もし同時になりそうなら「お先にどうぞ」と微笑んで譲ろうと心に誓った。可愛いお婆ちゃんになって余裕を持った行動が自然にできるようになりたいと思ったクリスマス・イヴである🎄

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