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鉄琴と鈴
雨が打つアパートの外階段
跳ねて落ちるは鉄琴の音
時計の針はしゃんしゃんと鈴
ほほう
もうすぐクリスマスか
サンタとトナカイが夜空を走ったような目の奥
どの季節に向かっているのか
本気で忘れる時があるのは誰もがそうかしら
わかりません
ちっとも集中しないであなた
もっと真面目にしなさいと
言ったり言われたりする場面、
ちょっと思ったけど、急に思ったけどそれって
真面目に集中してるから
一点を見つめてるから
他の声が耳に入らないのではなくって?
本人にしか分からない見つめどころ
まさかそんなものを必死で見つめているとは、
のような輝く見つめどころ
なら、仕方ないじゃない
誰が?誰に?
わかりません
頭の中での出来事なので
鉄琴が鳴り止んで
しゃんしゃんだけの部屋
クリスマスは終わったのだっけ
ほら、わからない
季節が春とは瞬時に飲み込めない
持ってる無数の感触の箱