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【移住BEFORE→AFTER】子どもが友だちとたくさん遊ぶように

小学生のようなタイトルだが仕方ない。移住して、うちの子どもたちは本当によく友だちと遊ぶようになった。
よく「移住ストーリー」で、「田舎に引っ越したら、子どもたちが広い庭や山や川や海でたくさん遊ぶようになって」とあるけれど、ウチの場合はちょっと違う。
それは当然のことで。我が家が移住したのは、「田舎の都会」とでもいうべき新興住宅地だから。庭や公園はあるけれど、山や海には大人が車で連れて行かなくてはならない。

それでも、子どもたちは変わったと思う。東京ではまわりは皆、大人も子どもも忙しく、毎日予定が詰まっていた。子ども同士、放課後に遊ばせるためには、親同士が連絡を取り合い(しかも、個人情報保護の観点で連絡網もなく、知り合う機会もほぼないから、はじめましての親同士は子どもを介して手紙をやりとりしていた。もはや昭和ですらない)、日程を調整して、やっと2週間後に遊ぶ約束を取り付ける有様。
引越し先は同い年の子どもが多く、遊び相手には事欠かない。特別な約束を取り付けなくても、自然発生的に遊びが始まることも多い。もちろんその分、トラブルや喧嘩も多いけれど、このご時世、子ども時代に人とぶつかれるのはありがたい経験だ。

長男は、「外遊びよりも本を読む」のが好きな人間だ。おとなしく、温厚。小さなときは、それこそ親の半径2m以上は離れないような子だった。小学生になってからもあまり変わらず、読書量だけは増えていった。そんな彼ですら、移住して、周りに同じくらいの子どもが多い環境で暮らし始めたら変わってきた。友だちと鬼ごっこして、大声で叫ぶ。「妹がいじわる言われた」と本気で怒る。今日も友だちと遊びたいからと、自分から誘いにいく。断られてがっかりする。感情の起伏が大きくなった。もちろん、家でずっと「名探偵コナン」やら「星新一のショート・ショート」やらを読んでいることも多いのだけれど。

何がなんでも「友だちをつくって遊べ」とは思わない。でも子どもたちが、顔いっぱい体いっぱい使って、笑ったり怒ったりしているのを見ると、やっぱり嬉しくなってしまう。移住してからの方が、子どもたちの「たくさんの面」を見られている、それだけでも、移住してよかったなと思ってしまう。

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