TRANS・YZEO まめ知識 その2 ステージレース
TRANS・YEZOはステージレース
トランス・エゾは1日で終わる大会ではありません。550㎞ですから、1日では終わるはずもないのですが。「toえりも」「toそうや」ともに、7日間かかります。同じくらいの距離の大会に、「川の道」があります。川の道は514㎞です。でも「川の道」と「トランス・エゾ」は走り方が全く違います。「川の道」はワンステージのレースのであり,「トランス・エゾ」はステージ(7ステージ)のレースです。これは主催者の狙っているところの違いと考えています。
ワンステージのレースは,トータルの時間が決まっていて,その時間内に走るレースです。ステージレースは,1日に進む距離と時間が決まっていて,1日1日のレースを続けながらトータルの距離を進むレースです。
ワンステージの川の道の場合は、「514㎞を132時間で走る」ことが求められています。ステージレースのトランスエゾの場合は「1日平均80㎞を時速5.5キロ、15時間で走る。これを7日間続ける」ことが求められます。
それぞれに違った工夫があり、まったく違った走り方になります。
トランス・エゾの1日はステージと呼ばれ,宿からスタートして次の宿までになっています。宿の前にゲートが設置されていてそこからスタートして、次の宿の前のゲートにゴールします。写真のようなゲートです。1日のスタート時間が決まっていて,ゴール時間も決まっています。その時間内で走るようにして,毎日が進んでいくのです。
このステージですが,毎年同じではありません。少しずつ変わります。特にここ数年はコロナ問題で宿の確保が難しくなっていて,毎年変わっています。今年2021年のステージは,次のように行われました。
ステージの距離と時間
『toえりも』
ステージ1 宗谷岬~幌延 77.3km 5:00~19:10 14時間10分 時速5.46km
ステージ2 幌延~羽幌 85.8km 4:00~20:00 16時間 時速5.36km
ステージ3 羽幌~北竜 84.8km 4:00~19:45 15時間45分 時速5.38km
ステージ4 北竜~栗山 85.3km 4:00~20:00 16時間 時速5.33km
ステージ5 栗山~富川 74.5km 5:00~18:40 13時間40分 時速5.45km
ステージ6 富川~浦河 84.5km 4:00~19:30 15時間30分 時速5.45km
ステージ7 浦河~襟裳岬 53.8km 5:00~15:00 10時間 時速5.38km
toえりも 通算距離 546km
『toそうや』
ステージ8 襟裳岬~忠類 82.1km 5:00~20:00 15時間 時速5.47km
ステージ9 忠類~十勝清水 77.7km 5:00~19:15 14時間15分 時速5.45km
ステージ10 十勝清水~富良野 87.7km 4:00~20:00 16時間 時速5.48km
ステージ11 富良野~旭川永山 68.1km 5:00~17:45 12時間45分 時5.34km
ステージ12 旭川永山~美深温泉 100km 3:00~22:00 19時間 時速5.26km
ステージ13 美深温泉~浜頓別 81.5km 4:30~19:30 15時間 時速5.43km
ここから2022年の変更です。
ステージ14 浜頓別~宗谷岬 63.2km 4:10~16:00 11時間50分 時速5.35km
toそうや 通算距離 554.7km
このように各ステージは,スピードの設定が時速5.5kmよりも速くならないように、走行時間が決められています。各ステージのゴール時間に遅れた場合は、そこで失格になります。トランス・エゾの完全完走はなくなります。次の日からはオープン参加として走ります。各ステージの完走を目指して走ることとなります。
『私としては最終の14ステージがピッタリ5.5キロなので,あと15分早くスタートすると5.38キロになり,他と同じになっていいかなあとは思っています。』と2021年の時間設定では書いていたのですが、2022年から20分早いスタートになりました。その結果、時速5.35㎞に変わりました。宿の関係でここ2年間,最終ステージの距離が長くなっていました。それに合わせた変更が2022年にはされました。私は「最終日なので,ゆっくり走りたい」という気持ちがあり、この変更はとても喜ばしいことでした。
このようにトランス・エゾは1日1日がステージになっています。『toえりも』7ステージ,『toそうや』7ステージ,合計14ステージで行われます。